−例えば、いま歌手活動する上で気をつけていることはありますか。
COON:いままでは、思い立ったらすぐ行動で、寝ずに無茶して放浪したりしていたんですけど。
−放浪……
COON:アハハ、放浪してたんですけど。風邪引いたら、喉が全然だめだなあと思うので、自己管理がちゃんとできるようになりました。いままでは、全くやってなかったんですけど。当たり前のことが、やっとできるようになりました。
−歌声を聴きましたが、普段のアニ声とちょっと違いますね。
COON:ほんとですか?
−しっかりした声で。
COON:ありがとうございます。よく「しゃべるな」と言われました。
−そうなんですか?
COON:はい。歌声はまだ普通なのに、しゃべると皆ずっこけるから、最初のうちはしゃべるな」というのが命令でした。
−「萌え」とか言われませんか。
COON:「萌え」とか言われます。
−あまり言われたくない?
COON:いや、嬉しいです。何でも嬉しいです。
−逆に、声優さんとしては、こういうキャクターがやってみたいとかありますか。
COON:自分の思ってもみなかった声優さんは、もうやれると思っていなかったことなので、これを機に新たな自分を発見していけたらなと思います。いろいろなことに挑戦して、もしかしたらこんな声だけど、実は少年役も面白かったりとか。いろいろな発見を、これから自分で発掘していきたいと思います。
−歌のほうはどうですか。こういう歌を歌っていきたいという。
COON:歌はもう、コーンばあちゃんと呼ばれたいんです。本当は、うちの祖母がずっとホスピス病棟に入院していて、そこでおばあちゃんへの小さいコンサートをやったんですよ、まだデビューする前に。そのときに、病室の人とか外に出られないじゃないですか。ここが小さな会場とまではいかないけど、コンサーできるような小さい部屋があって、そこでいろいろな人が歌いに来たりして、そこで過ごせたらどんなにいいんだろうと思ったので。
でも、それを叶えるためには自分が行って喜ばれるような存在にならないと全く意味がないと思って。最終的な意味は、そこなんですけれども。病院とか、孤児院とか、子供たちがいる小児科とかに歌いに行く。おばあちゃんになっても飛び回って、この帽子被って、「コーンばあちゃんが来た」と言われるぐらいになりたいので。それが、私の夢です。
ずっと素晴らしい歌を変わらず歌っていくことです。
−なるほど。いま自分の中で自分らしい歌っておっしゃいましたが、自分らしい歌って、どういう歌ですか。
COON:背伸びしないで、日常しゃべっている言葉で、日常に溢れた小さい幸せを、「おっ、これって幸せだったんだなあ」と。なかなか気づかないことでも、本当は一番幸せだったりすることを、普通の言葉で歌っていきたいです。
−そうですよね。そうしないと、大きい幸せがこないからねえ。
COON:そうですねえ。日常に溢れた。
−最近、自分で見つけた日常の小さな幸せはありますか。
COON:すごいしょうもないんですけど、最近は、私はポップコーンが大好きで、「コーン」の由来もポップコーンからきているんですけど。映画館で食べていると、一個だけムチャ味が濃いやつがあるんですよ。あれ、最近見つけたときは幸せだった(笑)。誰にもわからない自分の幸せなんですけど。
−いままで、人を好きになったこととか、恋愛経験なんか。
COON:それはありますよ。惚れやすいんですかね。好きだと思ったら、猪のように突っ走っていまうんです。
−惚れやすいんですね。
COON:多分、そうだと思います。
−じゃあ、好きな人には自分が告白するほうなんですね。
COON:しちゃいます。というか、多分、ビームが出ているんだと思います。
−好きだビームが。
COON:好きだビームが出てて。だから、バレバレですね。自分では言わないんで、親友にもなかなか言わない性格のつもりでしたが、周りからはバレバレで。
−なるほど。いま日常の小さな幸せとおっしゃっていたので、女性だったら結婚とか、家庭を持ったりとか、そういうことには。
COON:結婚願望が全くゼロです。昔から、私は「結婚したくない!」とずっと言ってきたんですけど、周りは「そういう人ほど早いんだよ」と言われていて。夢は一個しかできなくて、夢があると、全く恋愛とかに気が行かない。逆に、恋愛に入ったら、またオーとなるなという自分がわかっているので。だから、よけいにこっちで「夢だ、夢だ」ときているんだと思うんですけど。
この間、初めてまったく結婚とかの願望がなかったんですけど、二年前に親友が結婚して、子供が生まれて、子供を連れてわたしのキャンペーン先に来たときに、「あっ、こういう幸せもあるんだな」というふうに、新たな。
自分は結婚が幸せだと思わないと思っていたところが、「あっ、こういう幸せもあるんだな」というふうに思えて。
子供は大好きなので、いずれは結婚と言うよりも、家族を作っていくというのはすごい魅力的です。だけど、いまはもう考えない。
−小坂明子さんの「あなた」という歌を知っていますか。
COON:知っています。大好きです。
−この間、あの人の取材したんです。あの歌が別れの歌だと知らなくて。あれは、別れの歌なんですって。
COON:「もし、私……」という。
−そう。だから、歌はただ聴いただけじゃわからないという。
なんか、ああいう小さな幸せじゃないですか。
COON:そういう歌を歌っていきたいですね。
−自分でも詩を書いていらっしゃるんですか。
COON:ええ。すごい書いています。毎日ノートに書き溜めています。
−じゃあ、いずれは自分の詩で、自分の曲でという。
COON:そうですね。それが夢です。それが本当の自分の言葉でメッセージであるんだなあと感じます。
−では、それを夢として頑張っていきいというのが一番の。
COON:はい。
−番組を見ているお母さんとか、お子さんへのメッセージはありますか。
COON:私は、学校に上手に行けなくて、友達との輪に上手に入れなくて、どんな時代も反抗期で、嬉しいときも悲しいときも、普通の家族よりも親と過ごす時間が長かったんじゃないかと思うぐらい、ずっと母親と一緒にいて。
うちの母親がそういう私を見ているけれども、聞いたら傷つくだろうとか、いろいろあったみたいで、兄妹三人の長女なんですよ。下二人がまだ小さくて手がかかって、私のことを日常見てあげられないのが悪いのかとか、いろいろ考えてくれて。妹たちが寝たときに、私を起してくれて、毎日夜の八時とか九時に、外に散歩に手をつないで毎日連れて行ってくれて、近くのコンビニでアイスクリームを買って、食べながら帰るだけの、時間にしたら三十分以内だったと思いますが、それがいま目を瞑っても焼きついているぐらいで。
そうやって、常に愛情を全身で表してくれていたので、反抗期とかがあって、「クソ」とか思ったり、自暴自棄になりそうなときでも、それを思い出すと何か立ち直れるというか。だから、大人になっても、小さいときに受けた愛情が一番大事だと、身を持って感じているので。
何も言わなくても、
「あっ、お母さんが私のことを見てくれいる」というだけで違うので、そこは上手にいえませんが、どの家庭もそうであってほしいなとはほんとに思いますね。
−わかりました。ありがとうございました。