女性自身
今回も増子氏によるニュー・アルバムの解説をお届けします。
嗚呼、母さんが作ってくれたカレーが食べたいなぁ〜。

■M-4 ホトトギス
DSC_3822.jpg「鳴かぬなら俺は自分で鳴く」。

これは俺が中学生のころに思っていたこと。

やっぱり、DIYの精神じゃないとね。

哀川翔も言っていたな、「鳴かぬなら俺が鳴くぜホトトギス ホーホケキョ」って。

ホトトギスはホーホケキョとは鳴かんと思うが・・・。

テーマは自力本願!

人には頼らない!!

なにしろ自分でやるしかないんだから。

そんなんで歌詞が日本的で和風、むしろ教訓めいた1曲になってしまった。

これは教訓パンクだ!

■M-5 ナンバーワン・カレー
みんな懐かしいでしょ、実家のカレー。

母親が作ってくれたカレーを食いたいなぁって、しみじみ思うことがあるよね。

仕事で失敗して凹んで、帰り道ションボリしているときとか。

でも腹は減るわけよ。

DSC_3830.jpgそんなとき、近所の家からカレーの香りが漂ってきて。

ああ、家のカレー食いてぇなぁ。

まぁ、思い出補正されている可能性もあるが。

今、食ったらそんなにウマくないかも?

子供の頃、親父に怒られて正座させられてても、キッチンからカレーの匂いしてきたらウキウキ、ウキウキ、してきちゃって。

親父の話なんか全っ然、耳に入らない!

なんで子供って今夜のメニューがカレーっていうだけでテンション上がるんだろうか。

いそいそ野菜を切るのを手伝ってみたり。

俺の実家のカレーは、市販のルーを二種類ブレンドしたものを使ってた。

豚バラ肉がメインで、チキンカレーのときは鶏のもも肉。

ローリエか何かハーブも入っていたかも。

母ちゃんは料理が好きだったからね。

懐かしいなぁ。

まな板の音を聞くとグッとする。

焼き魚の匂いにもグッとする。

みんな共感するでしょ?

ちょっと哀愁がある曲に仕上がった。

ちなみに、曲の最後は「ランラン」で、「もう早く家に帰ろ!」って感じでシメている。

■M-6 夢と知らずに
DSC_3780.jpg野口五郎ばりに甘い曲。

友康(怒髪天・ギター)に歌ってもらうために書いた歌詞。

スイートな歌声だからね!

自分が歌わない曲の歌詞を書くのは楽しかった。

ちょっと歌謡曲テイストも入れて、友康に合うイメージで作った。

歌詞は甘いんだけど、「ロンドン・コーリング」みたいなスタートでリズム隊がカッコいい。

素晴らしいアレンジで仕上がっている。

意図したよりさらに良くできた!

4月18日に発表される怒髪天の新作『Tabbey Road』を増子自ら解説。
まずはアルバムのトップを飾る、渾身の歌に秘められた想いから語ってもらいます!

DSC_3737.jpg■M-1 押忍賛歌
「押忍賛歌」と書いて「オッサンカ」と読む。

その名の通りオッサンの賛歌。

これは、恐ろしいぐらいいい曲が出来てしまった。

「オトナノススメ」(2009年シングル)のスピンオフ曲でもある。

オトナはサイコーと言う曲から、よりディープな世界へ落とす。

この曲から「オッサン」は褒め言葉になるはずだ。

ガキどもが「オッサンに生まれたかったっスよ〜」って言ってくれるような世間にならんもんかな。

そもそも、オッサンはヒーローなんだよ。

今のニッポンはオッサン支えてる。

オッサンはなかなか報われないけど。

男なら人生の半分はオッサンとして生きる。

俺もオッサンだ。

だから、オッサンの時期を充実していかないと。

もう終盤戦だから、ダラッとしてたら終わってしまうぞ。

俺がオッサンになって良かったな、と思うことは、選択肢がなくなって腹が決まったこと。

俺の場合は選択肢はバンド。

苦しくてもやるしかない。

今からはもう野球選手にはなれないんだから。

あと、ハットとかトレンチコートが似合うようになったのも、オッサンになったおかげかな。

同じ世代のヤツらが聴いたらグッとくる1曲に仕上がったと思う。

なにしろ、ジンギスカンみたいな勇ましい曲だからな。

Bメロなんて西部劇ばり!

■M-2 もっと・・・
これまでの怒髪天ならば、ここまで本格的なファンク・チューンはやらなかったと思うけど、ようやく自分たちでファンクでも遊べるようになったから演ってみた。

DSC_3782.jpgアホらしい曲だけど、いい曲が出来た!

ライブでも楽しい曲だと思う。

要はダメモトなんだから、なんでもやってみれば?という曲。

人生、すべてダメモト。

バンドも、バイトの面接も、試験も、人生を振り返ればすべてダメモトだった。

絶対の自信を持って何かに挑んだことなんて、過去に1度たりともない!

あ、車の免許のペーパー試験だけは自信あったかな。

○か×か答えるだけだったし。

俺の母親は30代半ばで普通免許を取得したんだけど、必死で勉強してたなぁ。

そしたら、好成績で教習所から表彰かなんかされてた。

ダメモトにならないように、努力で報われる場合もある。

この曲は、歌詞でも遊ばせてもらった。

ルパンは難しかったな・・・。清志郎さんの物真似も・・・・・・。

■M-3 歩きつづけるかぎり
歌詞を書くときに気を付けたのは、「人との出会いは瞬間だから、絶対に言っておきたいことを簡潔に言う」ということ。

テレビや街中で一瞬、曲を耳にすることがある。

ほんと、袖触れ合うぐらいの一瞬。

だからこそ、シンプルな聞き間違いのない言葉で、言いたいことがきちんと伝わる歌詞にしようと。

この歌詞で言いたかったのは、「いつか夢は叶う」じゃなくて「歩き続ける限り夢は終わらない」ということ。

DSC_3813.jpgだから俺たちは歩いていくしかないんだよ。

辿りつけなくても、夢に続く道はあるからね。

そもそも、可能性があるということは、反面、残酷なことでもある。

可能性があるから捨てられない。

生きていれば、夢とか可能性とか背負ってきただろう。

夢に続く道は終わることはない。

それを希望と取るか、なんと取るか。

それは人それぞれ。

歌詞って、詩と違ってメロディが乗ったときに完成するものなんだよ。

美しい歌詞を書くということに挑戦したのが「つきあかり」(2005年)。

さぁ、ここまで出来たか、と自分で納得出来る作品になったけど、次はどうしよう、と。

より俺の色を出していくべきだ、と考えたわけ。

それで、この「歩きつづけるかぎり」では、美しさだけではなく、1番から2番にかけて、俺の世界観に引っ張っていくように書いた。

俺ら世代にとって共通フレーズである聴きなれた言葉も入れて、グラデーションに仕上げた。

本当にいい曲ができたなぁ。
4月18日、いよいよ怒髪天のニュー・アルバム『Tabbey Road』(タヴィロード)がリリースされます!

CMでお馴染みの曲も揃い踏み。今回は増子自らアルバムの紹介をしてくれました。

今回の新譜は、思ったことを全部詰め込もうと思って完成したアルバム。
音楽で悲しい思い出を消すことはできないけど、楽しい思い出を1個、増やすことはできる。

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だったら、とびきり楽しくて前向きな思い出を作れたらいいな、と思って。

もちろん、自分のためにも。

結果、すごくいいアルバムが完成した。

自分の中でも過去最高だと思ってる。

去年、東北でライブして実感したのは、みんなで合唱することの力強さと楽しさ。

だから、今回のアルバムでは、全曲、合唱できる楽曲を作ろうと心掛けた。

怒髪天がインディーだったころ、「全曲シングルで発売できるぐらいの曲じゃなきゃアルバムを発売する意味はない」と思い込んでたわけ。

でも、それだと濃過ぎて、自分では何回も聞けない。

だから、最近のアルバムではコース料理のように、前菜、メインディッシュ、デザートと、アルバム全体のバランスを考えて作るようにしていたんだよ。

昔、RCサクセションのアルバムを聴いて「捨て曲が入ってるなぁ」なんて思っていた時期もあってけど、それは違う。

捨て曲じゃなくて、アルバムというコースの中でいい役割を担っている楽曲だと。

しかし、今回のアルバム『Tabbey Road』は、昔みたいに全曲、キメ曲ばっかり、全曲シングルをきれる曲ばっかり!

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いいたいことを全部、詰め込んだらそうなったんだよね。

これまでのバンド活動で、自分の中で蓄積されてきた経験を出せたアルバムでもある。

メンバーと曲を作っているとき、例えば「この曲のこの部分はオーバーアレンジだな、次回、会った時に言おう」と思っていたら、その部分が言わなくても削られている。

驚いたら、メンバーが「いらないと言うと思った」って。

ほかにも、歌詞を入れて歌ったらメンバーが驚いたこともあって。

理由は、歌詞がない状態で楽器だけ合わせているとき、仮の歌詞と、俺が入れた歌詞が同じだったから。

すごいシンクロ率! エヴァンゲリオンみたい。

長年連れ添った夫婦が「あれ取ってきて」で分かるみたいな雰囲気だよね。

今回のアルバム作りの過程で、メンバーは「向いている方向が完全に同じなんだろうな」と、確認できた。

特にドラムがすごくいい。

これまでも、ドラムとは互いにあ・うんの呼吸で出来ていたけど、THE JOE-NETS(怒髪天メンバーに加え鍵盤やホーン隊による大所帯バンド)で演奏する場合は、そうはいかない。


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リズム隊が要だから、ドラムが不安定じゃ成立しない。

でも、やっと坂さん(ドラム)が開眼!

今は本当に信頼しているし、ライブ中も坂さんのドラムについていけば安心。

坂本くん(元ゆらゆら帝国・坂本慎太郎)も言ってたけど「バンドはドラムさえしっかりしていればいい」って。

本当にそう思うよ。

全曲、素晴らしい曲ばっかりのアルバムになったから、このアルバムで今の怒髪天を判断してもらっていい。

土産の寿司折りを開けたら「マグロばっかり! 真っ赤っか!」って思うようなキメ曲ばっかりになったけど、絶対に誰が聴いても共感できる作品になっているはず。
ライブ定番曲を集めた怒髪天の初ベスト盤、『D-N°18 LIVE MASTERPIECE(ディー エイティーン ライブ マスターピース)』リリースを記念して、前回に引き続き、増子氏による楽曲紹介をお届けします!
ライブではすっかりお馴染の楽曲群ですが、はたしてどんな想いが込められた曲なのでしょうか?


―DISC2―

■M-1 酒燃料爆進曲

DSC_1266.jpg結局、10年歌い続けている曲。
作った当時はこんなに歌い続けることになると思わなかった。
もう、この曲演らないとライブが終われなくなったぐらい、定番中の定番。
多分この10年、ライブでこの曲を演らなかったのって、2、3回ぐらいしかないと思う。
定番曲になったのは、やっぱり楽しいからだろうね。
お酒の歌って、これまで演歌やブルースに取られていたけど、ロックで歌うのも楽しい。
酒は好き、みんな好き。とにかく酔っ払って騒ぎたい!

■M-2 ドンマイ・ビート

日々の哀愁を笑い飛ばす曲。
実は哀しい曲なんだけど、ライブ向けだし、アホっぽくて楽しい。
こういう泣き笑い的なものって自分の中でも大事なんだよね。
ライブ中のダンスは、もちろんジョン・トラボルタの映画『サタデー・ナイト・フィーバー』のキメポーズから拝借。
最近は、いわゆる「80thダンスビート」を若いバンドがお洒落に再構築してやっているけど、実際に80年代を体験した俺らが作るとこうなる。
要はダサイ!
このダサさこそが80年代。

■M-3 はじまりのブーツ

1年に何回か、スタートラインに立つことがあるよね。
正月とか入学式とか。
行事として、そこから仕切り直しするタイミングはあると思うけど、個人的な仕切り直しのタイミングは自分で決めていいんじゃないかな、と思って作った曲。

これは「ブーツ」にしたのがこだわり。
バッシュとかシューズとかスニーカーじゃダメで。
ブーツじゃないと、俺が歌っていて力が入らないから。

■M-4 トーキョー・ロンリー・サムライマン

歌詞の冒頭が「真夜中 駅裏 ラーメン屋」だからね、駅裏のラーメン屋って!
すでに一回飲み終わってシメのラーメンを食べるシーンから始まる。
そのダルい中で思うこと、誰もが思うことを歌っている。

DSC_1324.jpg■M-5 ビール・オア・ダイ

この曲もこんなに長くライブで演るとは思わなかったな。
しかし、「タリラリラリラリラ~」って酔っ払った雰囲気出てるよね。
赤塚不二夫的な状況で、いいお酒といい馬鹿具合が出てる。

ビールって不思議な飲み物だよね。
生きてて良かった、と思う飲料なんて他にない。
いくら高級なフカヒレのスープ飲んでも、ビールほど「生きてて良かった」とは思わないぞ。

ニュースで見たんだけど、「ロシアでビールがついに酒の分類に入った」って!
それまで一般食品だったのか、ビックリ。スゴイ国だ。

■M-6 ありがとな

俺が東京に来て良かったなぁ、と思えるのは、自分の仲間がいて東京で新しく友達ができる喜びがあるから。

昔、ラフィン・ノーズがイベントをやってて。
お客さんはいないし、来ているヤツらは数人だけで友達ばっかりだし、朝方はほとんど全裸だし、アニソンかけながら、全裸に塗ったケーキを舐めあうようなバカバカしいイベント。
そのイベントが終わったあと疲れた体で新宿を歩いていたら、同じく疲れたオカマとすれ違ってお互いに失笑。
そういう楽しい時間が共に過ごせるいい仲間に恵まれて、俺は幸せだと思うよ。
俺のまわりは俺も含めて馬鹿な友達ばっかりだし、なんの足しにもならないような友達なんだよ、互いに。
でも、そういう仲間がいるのは人生の宝物。
たとえバンドがうまくいってなかったとしても、その仲間がいれば生きてきて良かったと思えると思う。

ライブ中、歌っているとグッときちゃうけど、自分でグッとこないような曲を作ってもしょうがないからね。

■M-7 俺達は明日を撃つ!

DSC_1390.jpgこの曲は作ったとき、ドカンとくると思った。
これはいい! いい曲ができた! 絶対くるぞ!って。
結局、こなかったなぁ。

だからこそ、今でもライブで演るんだよ。
知らしめてやろうと思って。

今回のツアーで会場限定発売したシングルに「男達のメロディー」(SHOGUN)のカバー曲を入れたんだけど。
この「俺達は明日を撃つ!」は、「男達のメロディー」へのアンサーソングでもある。
歌詞の「誇り守る為に胸に喰らった弾丸の」部分なんかがそうだよね。
俺たちが影響を受けた曲への恩返し。

明日って未知だから恐い。でも必ず来る。
そういう恐いものに対して向かっていく勇気を歌った曲。

■M-8 男は胸に...

ライブでは、「俺たちは渡したから、お客さんたちに持って帰って欲しい」という気持ちで歌っている曲。
男って基本的には駄目なんだけど、それでも、だからこそ、強がっていくもの。
自分の駄目さを知らないと何もできない。過信するべからず。

■M-9 宿六小唄~ダメ男に捧ぐ~

俺は男に生まれてきて良かったよ、この「おとこうた」を歌えて。
こればっかりは男じゃないとね。
ちょっと寅さん的な部分って男ならみんな持っていると思うんだよ。
そういう男のダメっぷりを歌った。

■M-10 ロクでナシ

「ROCKでない奴はロクデナシである」という格言。
「ロックはろくでなし」と思う人もいるかもしれないけど、価値観の転換。逆転の発想。
まぁ、これは強がりだな。

■M-11 つきあかり

俺が今まで作った曲の中では、「俺の葬式に流してくれソング」のNO.1。

自分でもバランス良くできた曲だと思う。
たいがいは歪つなものが出来て、その歪つさも好きなんだけど、何年かに1回ぐらいあるわけ、すごくシンプルに言いたいことがまとまる時が。
「サムライブルー」もそうだったけど。

3月23日、素晴らしいアルバムが到着します! 怒髪天のライブ定番曲ばかりをたっぷり20曲も収録した『D-N°18 LIVE MASTERPIECE(ディー エイティーン ライブ マスターピース)』。
初心者でもすぐに怒髪天が分かる、トビキリ楽しい2枚組です!!


今、新しいお客さんが増えているからこんな一枚があればいいな、と思って作ったアルバム。
テッパン中のテッパン、ライブの定番曲ばっかり選んだ作品だから、間違いない!

キャリアの長いバンドでありがちなベスト盤は、「こっちのアルバムにはこの曲が入ってるけど、こっちにはこの曲が入ってない!」というシステム。
それは腹が立つから、いっそのこと2枚組にして詰め込んだ。

DSC_1134.jpg最初は"怒髪天の十八番"で18曲の予定だったけど、結局、計20曲に。
選んだ基準は、ライブで演っている回数を数値にして演奏回数の多い順。
メンバーみんなが自分のベストの曲を選んでいたら、まったく収集つかなくなるから!

演奏順に選んでみたけど、結果的には、どの曲も大事な曲ばかりになった。
良くこんなにいい歌ばっかり作ったものだな。

リリースの年数を考えると、やっぱり演奏回数が多いのは、「酒燃料」、「宿六」、「ロクでナシ」あたり。
最近だと「オトナ」とか「労働」が増えてきている。

何度もライブで演奏するということは、俺たちが楽しいから何回も演りたくなる曲ということ。
お客さんも楽しいし、俺らも楽しいよね。
このアルバムは新しいお客さんにもお勧め。
今から怒髪天のアルバムを全部揃えるのは大変だからね。

― DISC1 ―

■M-1 キタカラキタオトコ(フルバージョン)

CMでは「桃屋のザーサイ食う男~」と歌っている曲のアルバムバージョン。
歌詞の構想は、上京してすぐの頃から温めてきたもの。
こういう郷愁ソングは、しんみりし過ぎても駄目だし、アッパーだと哀愁が伝わらない。
ちょうどいいバランスで完成したと思う。
東京に来た頃は、北の国から出てきた者としての誇りも負い目もあったんだよね。
でも、それを忘れたことはないし、いつか歌にしたいとずっと思ってきた。

■M-2 喰うために働いて 生きるために唄え!!(新録バージョン)

去年のライブで「勝手にしやがれ」と一緒に演った時に、俺らが考える以上の素晴らしい出来で。
1回だけじゃもったいないから、もう一度録って収録した。

DSC_1162.jpgなぜ、バンドが長く続いてきたか。
この曲が答え。
「喰うために働いて 生きるために唄え」
これは、自分たちのスローガンだから。

昔、札幌時代に先輩と一緒に飲んでいるときに、良く言ってたんだよ。
「喰うために働いて 生きるために唄え」って。
そのころから言ってきたスローガン。

その先輩もまだバンドをやっていて、こないだ親父バンドコンテストかなんかで優勝してたからね!
先輩もまだやってるんだよね、「喰うために働いて 生きるために唄え」を。さすがだな!

■M-3 オトナノススメ

これまで世界を見渡しても「大人はつまらない」って曲しかなかった。
往年のパンクも名文句『DON'T TRUST OVER THIRTY』に対する自分なりのけじめ。
この曲をライブで演奏すると、すごくお客さんが盛り上がってくれて。
老若男女に伝わってて面白いよね。

■M-4 ド真ん中節

ライブではいつも「いったるぞ!」という気持ちで歌っている曲。
この曲は、誰の中にもある気持ちを代弁していると思う。
言いたいことがなくなるんじゃないかと思ったぐらい、この曲では言い切った!
大きなモチーフを歌うことも大事だよね。誤解も覚悟で。

■M-5 GREAT NUMBER

このジャパニーズロックは、もっと世界から評価されてもいいはずなんだけど。
今のところ、特に動きはないな。
一昨年のARABAKIで初披露したんだけど、お客さんとの化学反応が凄かった。

DSC_1319.jpg■M-6 労働CALLING

働く者の誇りと哀愁を歌ったワークソング。
みんな働いているわけじゃない、いろんな職業があるけど。
そこに誇りを持ってほしい。
辛いこともあるけど、喜びもある。
ライブで歌うときは、「働け!」という号令を、お客さんと、そして自分にも送っている!
なかばヤケクソで転がっていくぞ!

■M-7 全人類肯定曲~豪華管楽器隊参戦編~

ライブで「全人類を肯定するということは、自分自身も肯定すること」という俺の気持ちを、みんなに聴いてもらっている曲。
悩んでいる人がこの曲をライブで聴いて体を動かして、気持ちが楽になればいいなぁ。
この曲では、でっかいことに触れる曲に挑戦した。
作り終わったあとに、俺はすっごい細かいモチーフで曲を作るタイプだな、と再確認した。

■M-8 セバ・ナ・セバーナ

ライブに来てくれたお客さんにお礼を言いたくて作った曲。
あんまりシリアスにお礼を言うと重たいし、泣いちゃうから、バカな曲でお礼を言いたくて。
でも結局は泣き笑いになっちゃうけどね。

■M-9 NO MUSIC, NO LIFE.

フェスでピッタリな、音楽好きのヤツらに贈る曲。
音楽がなくても死にゃしないけど、なにか足りない。
すき焼きが牛肉じゃなくて豚肉だったときと同じくらい、足りない。
やっと入った店にビールがなかったときと同じくらい、足りない。
音楽ってそういうものだよね。








怒髪天がi-Tunes限定の配信アルバム『D-N°18 LIFE MASTERPIECE』(ディーエイティーン・ライフマスターピース)を2月23日に発表しました!
3月23日に発売になる『D-N°18 LIVE MASTERPIECE』とあわせて「怒髪天をもっと知りたい」という欲深いアナタにオススメするアルバムです。
そんな濃い作品を増子氏が解説してくれます。どうぞ!

DSC_1151.jpg今回の配信アルバムは、転機になった曲とか、思い入れがある曲をメンバーが持ち寄って選んだ18曲入り。
しかし選曲は難しかった。
自分らで出してみて思ったけど、やたらコアだよね。
怒髪天のことを知って「いいな」と思ってくれて、それで「もっと怒髪天を知りたい」と思う人に聴いてほしい。
なにしろ濃すぎる(笑)

ライブの定番曲や怒髪天の代表曲は、3月23日にリリースするベスト盤『D-N°18 LIVE MASTERPIECE』に2枚組でちゃんと入っているから。
それを聴いてライブに来てくれたら、すぐにでも楽しめる。

今回のi-Tunes配信アルバムは、ロック部門のデイリー2位にランクインしたんだよ。
ということは、なんと、世界で2位!!


配信アルバムの曲をいくつか紹介しよう。

■M-4 「吠-HOEROU-郎」

ロック的な要素と昭和的な要素、ジャズっぽさも入ってミックスされた1曲。
すごい自分の中で大きい曲。
なにしろこの曲に、俺がカッコイイと思う世界が全部、詰まっている。
作れたのがすごく嬉しかったなぁ。

ちなみに、ライブのセットリストを作るとき、よく俺は「吠-HOEROU-郎」を候補に入れるんだけど。
すぐに却下される(笑)


■M-7 「夢と現」

俺の中でとても大事な曲。
俺からみた俺目線じゃなくて、もっと俯瞰で客観的に見た歌詞に挑戦した曲で。
アナウンサーがニュースを読むような感じで、ただ羅列する。
それで、点と点がつながる。
自分の感情を入れず、寄り添い過ぎず、離れすぎず、まるで写真のような。

DSC_1280.jpgそんなドライに書いた歌詞の中で、最後に

― 夢は夢のまま壊れていっても
   誰もが 夢見ずに生きる事なんか出来なくて ―

と加えているけど、実は最初はこの部分はなかった。

だから、当初は救いもなくて、ひとつの光も見えない、絶望オンリーな曲だったし、俺はそういう感じも好き。
でもメンバーと話してて「最終的にちょっと開けるほうがいいんじゃない?」という話になって。
道標を作るのはどうなのかな、と迷って迷って、そうとう考えた。

この曲は2003年のアルバム『TYPE-D』に入っている曲。
36、37歳ぐらいなんだけど、今思えばそれでも若かったな~と思う。
俺の気持ちを最後に付けることによって、随分、曲の印象は変わった。
それが成功だったと思う。
だからこそ、もう一度、演奏したいと思うし、このベスト盤にも入った1曲なんだ。

■M-10 「むしけらブンブン」

この曲にこの歌詞を書いて提出したときに、普段は驚かない友康(怒髪天・ギター)がすごく驚いていた。

ひとつのモチーフがあって、自分の生活の中に取り込む。
例えばこれならフランツ・カフカの小説『変身』をモチーフにしたわけだけど。
その狭い世界を書いた。
演劇で言うとセットが動かず、密室の中で行われた世界。
そういう書き方をする転機になった曲。
曲がすごく変な面白い曲だったから、カフカの世界がすごく合っている。

とはいえ、カフカの解釈は俺なりのもの。
自分なりの解釈で、ちょっといい加減な形もいいかな、と。

■M-14 「オトコミチ・ケモノミチ」

この曲はテレビアニメ『銀牙伝説WEED』のサントラとして発表した曲。

もう、とにかく最高にカッコイイ曲。
アニメのシーンに合わせて作った曲だからライブでなかなか出来ないのが残念。

■M-15 「泣いてばっかのオマエに...」

これも大好きな曲。
俺らはサビ頭の曲も多いけど、この曲はイントロからAメロ、サビ、ラストと歌詞の世界がまとまっている。
歌詞の中で起承転結がうまく書けた。
自分で書いた曲だけど、ライブでやるとグッとくるもんなぁ。
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今回も引き続き、増子氏の思春期の思い出を語ってもらいました。

夏らしい夏を送ることができるのも子供の特権。皆さんも今年は夏を思いっきり満喫しましょうね!




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中学のころの俺のファッションセンスときたら、ちょっとヤバかった。


校則では白いスニーカーの決まりなのに、緑色のスニーカーに赤い靴ひもをはいて学校に行ってみたり。

逆にカッコ悪い!


ベルトもGIベルトっていうのが流行って。

要は作業べルトみたいなものなんだけど。

古いよなー、GIベルト。

なんであんなベルトが流行ったんだろうか?


友達にドヤンキーの子がいたりするんだけど、そういうヤンキーはやっぱりモテるんだよな。

「直ちゃんも頭パンチにしたら絶対モテるよ~」ってアドバイスをくれるのはいいけど、パンチはイヤだった!


で、太いジーンズにアロハシャツってのが、当時の不良のアイテムだったの。

俺も鮮やかなアロハシャツを着たいけど、もちろん親に買ってもらえないわけ。

だから、親父が慰安旅行かなんかでハワイアンセンターでもらってきた、紺色一色に白いハイビスカスが散りばめられた、か~なり、しっぶいアロハを着ていた。

中学生にしてはシブすぎて、全然、不良アイテムではない。

ハワイアンセンターの従業員みたいな格好で歩いていたな。


子供のころ、海に行った記憶といえば、小学校のときに親父が会社の慰安旅行で行っていたぐらいかな。

親父は建築業だから社員が全員ガラが悪くて。

俺たちのテントの周り、誰もいなくなってしまうんだよね。

広くなって俺らには良かったけど。


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そうそう、この間、初めて怒髪天が沖縄でライブをして。

沖縄の海の美しさテンションあがりすぎ。

異常に泳いだ!

ナマコを坂さんの頭にピタンってやって内臓を出して遊んだり。

熱帯魚いるー!ってハシャいだり。

バナナボートに乗ったり。

水着の女の子がたくさんいたり。


あんな水着姿、中学生が見たら度肝抜かれるだろうね。

ほとんど下着で歩いているのと一緒なんだから。

やっぱり実物で見ると、迫力がある。

俺らですら「あやややや・・・っっ!」って思うんだから。

この年になっても直視できない。サングラス越しじゃないと!


夏休みの思い出は、小学校のころ、親父がキャンピングカーで家族をキャンプに連れて行ってくれたこと。

婆ちゃんも猫も連れて行ったけど、猫は暑いところ駄目だから、全然楽しそうじゃなかったな。

弟と浜辺で遊んで、流木とか貝殻で拾ったり、楽しかったな。

うちの親父、当時は恐かったし笑ったところなんか見たことないけど、今考えると、親父も大変なのによく連れて行ってくれたなぁ。


親父の実家が新潟だったら、夏休みに新潟の家へ何回か行ったかな。

家の前の道路を渡ったら砂浜と海、という環境。

山の中を探検してみたり、虫を獲ったり。

新潟の家には囲炉裏があって、鉄瓶で湯を沸かしてもらって、漬物を食ってた。

でもトイレが外にあったんだよ。

夜は真っ暗で波のと音だけがザーザー聞こえて、恐かったー!

都会っ子の従兄弟も遊びに来てたんだけど、浜辺でゴレンジャーごっこしてたらその従兄弟がウンコふんじゃって泣いてんの。

俺らは大爆笑。


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中学のころ、夏になると心霊スポットに行ってみよう、みたいな話にはなるわけ。

近くに水槽の廃工場に行ったけど、それが住宅街の中にあるから、今、考えたら全然、恐くない。

記念品として水槽をひとつ持って帰った。

夏の怪談話としてはそのぐらい。


結論から言うと中2には絶対戻りたくない。

楽しい夏の思い出はいっぱいあるけどね。

今の頭で中2に戻ったら、バカバカしくってやってらんないだろうなぁ。

本当にアホだった(笑)




嬉し恥ずかし中2の夏休み。皆さんはどんな思い出がありますか?

今回は「真夏のキリギリス」の歌詞中にも登場する"中2"にスポットをあて、増子氏が甘酸っぱい恋の思い出を話してくれました!



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結局、中2から現在44歳に至るまで、約30回以上も夏をやってきたのに、まだ懲りていない。

いまだに夏にワクワクしてしまう。

人間のDNAに組み込まれてんのかな?

だって夏は楽しいもん。

寒くてワクワクしているやつ、見たことがないぞ。


しかし、中2の男はヤバい。

妙に異性を意識するけど、妄想と現実がかみ合っていない微妙な年齢で。

自分が何者かも分からないけど、なんでもできるような気がして、「世界は自分のもん」ぐらいの勘違いをしていた。

夏休みは夏季講習とか行くんだけど、他の学校の子と一緒になって可愛い子がいるかどうかが楽しみだったり。

ちょっと女の子がこっちを見ているだけで、自分のことを好きなんじゃないか、と思ってみたり。

そういう自意識が最もピークにある時期だね。

当時は「俺に彼女ができる日なんて来るんだろうか」というのが悩みだった。

それしか悩みがない。

素晴らしい時期だけど、悶々としている。

今考えたら頭おかしいよね。


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中2の男子が何をして遊んでいるかと言うと、だいたい男友達とつるんでいるだけ。

街中出て、集まって、ナンパ行こうゼー、なんて言ってみるものの、もちろん声ひとつかけられず。

じゃぁ帰るか、って自転車で家に帰る、それだけ。

結局は子供なんだけど、いろんなことに目覚めだけはある。


なにしろ、当時の中2は「鶴光のオールナイトニッポン」のことで頭はいっぱい。

これは本当にそうだから!

色気のある声優さんを呼んだり、お葉書を読んだり、エロい小説を読んだり、リスナーの女性とエロい話をしたり。

面白かったな~。

男子たちが集まったら、みんな鶴光の話ばっかりなんだから、必ず。

大人の世界をラジオで知って、でも中学生の知識では意味が分からんこともあるから「それ、どういうこと?」ってまた頭がいっぱいになる。

青春は深夜ラジオだなー。


深夜テレビになると、なかなか見られなかった。

子供部屋にテレビがある時代じゃなかったからね。

テレビ番組の「11PM」とかは、どっか旅行に行ったときとか、友達の親がいないときに泊りに行ったりしないと見られなかった。

婆ちゃんが入院していたときの病室用の小さいテレビで、こっそり観たり。

でも、観られたときに限ってお色気シーンのない回に当たったりするんだよ!

なんだ今日!ってガックリ!!


そういえば、中1のときに俺はフラれたんだよな。

友達と盛り上がって「お前、誰が好きなんだよ」って話になったときに、全員が好きな子の名前を言わなくちゃいけなくて。

俺も、よく知らないけど「可愛い」と思っていた子の名前を言った。

あげくジャンケンで負けた順に全員が告白、というルールになり。

それで、俺も告白したはいいけど、向こうにしてみたら俺の事なんか誰かも知らないし。

即、断られたよね。

ちなみに、男子全員が玉砕した。

中1の告白なんてそんなもんだよ。


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でも、その告白した女の子が、後に俺の幼馴染みと付き合うことになって。

居辛らかったな~。

幼馴染みとは高校まで一緒だったんだから。

どんだけ俺がイケイケな感じでいても、そのことだけは引け目に感じてしまうんだよ。

マイった! 困った! 苦い思い出だよ!!


中3になると、同級生の女子から呼ばれて。

「年下の子があんたのこと好きだから、付き合ってあげなよー」って言われて。

「いいよー」って返事したのはいいけど、当時、付き合いって何するわけでもないじゃん?

なにしろ友達と遊んでいるほうが楽しい時期なんだから。

学校帰りの時間も、休みの日も、友達と遊びたいからデートもしないし。

その子と何をしたか、というと、2回くらい一緒に帰ったことと、手紙をもらったこと。

そのぐらいかね。

手紙の返事も書いてない。

遊ぶのに忙しいから。

第一、一緒に帰っても、話すことがない。

だって男子と話しているのは鶴光のことばっかりなんだから!

さすがに女の子にそれは話せないでしょ!


今回は「真夏のキリギリス」のカップリング、「あの夏のバラード」と「夏のお嬢さん」のカバー曲について論じてもらいました。




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夏に屋外で遊んだ思い出って、子供のころしかないんだよな。

大人になって屋外の思い出といえば、やっぱり夏フェス。


夏フェスで一番楽しいのはお客さんで、知らない人と乾杯して、肩組んで、笑って、バンド観て。

マンションの隣の人も知らない時代に、フェスみたいに楽しいことって日常では絶対ないよね。

本当に素晴らしい。


いつまでもリストバンドを付けっ放しには出来ないけど、なんか外すのが惜しくて。

夏が終わる感じがして、フェスが終わるのが寂しい、終わってほしくない。

そういう気持ち、俺も一緒だから。

俺も出番が終わったら、飲んでステージからステージへお客さん用の導線を使って移動して。

ビール飲んでいい見晴らしの場所でバンドを見て。

完全に客目線でフェスを味わっている。


そんな気持ちと夏が終わるようなさみしい気持ちを表現したのが「あの夏のバラード」。


そして今回のカバー曲は、「渚のシンドバッド」や「夏のご用心」とか何曲か候補があったけど、意外とロックテイストなサウンドだった「夏のお嬢さん」に決定した。

振り付けもユルくていい。

榊原郁恵さんが歌っているけど、主人公が「僕」で男歌だから歌いやすかった。


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この曲は一発録り。

これは限っては、何度もニュアンス気にして録り直すもんじゃないでしょ。

「今のチュッチュッはちょっとハズした・・・」とか気にしている場合じゃないからね。


榊原郁恵ちゃんはハツラツとしていて、フレッシュで健康的なイメージのアイドルだったんだけど。

俺は小学生のころ、「健康美」なるものが全然分からなかった。

だって、当時小学生だった俺らの方が、よっぽど健康だから。

ピチピチで異常に健康!

今なら郁恵ちゃん見て、健康美ってこういうことか~って分かるんだけど。

だから当時の俺は、ピンクレディとか明菜ちゃんとかファンだったな。

ピンクレディの振り付けはよく覚えて、お楽しみ会で披露していた。


今回、夏の歌3曲入りでシングルを出したわけだけど。

とはいえ、俺は暑さに弱い!


札幌から出てきた当時、「東京は暑い」と聞いていたものの、「まぁ、普通に暑いんだろ」って東京の暑さをナメてた。

引っ越した当時、クーラーがない部屋を借りて。

お金が貯まるまでクーラーはなくても平気だと思っていたわけ。

最初の夏ですぐ駄目!

即、クーラー買った。


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寝ていて首の下にアセモなんか作ったの、赤ん坊のとき以来、東京が初めてだもんなぁ。

自分の首を見て、「これがアセモというやつか?」ってビックリした。

25歳にもなって「天花粉はたこうかなぁ?」って考えたもん。


この間、東京が猛暑三連続だった日、せっかくの休みなのに家のクーラーが壊れてしまって。

強制的に夏を満喫したよねー。

もう扇風機なんか全然、役に立たない。

熱風を送ってくるだけなんだから。

死ぬかと思った!


ここまで暑いとクーラー自粛のエコも命がけ。

地球への優しさも大事だが、俺の体も、とても大事にしたい。




 怒髪天の最新シングル、「真夏のキリギリス」はもうお聴きになりましたか?
軽やかなサウンドに彩られた怒髪天流のサマーチューン、この曲なしでは2010年の夏は幕が開きません!


IMG_6355.jpg「ド真ん中節」から、今回の「真夏のキリギリス」。
これは「ド真ん中節」みたいな核の部分だけで見られても照れるから、照れ隠しの意味もある。
「ド真ん中節」で本当のことを言ったあとは、「真夏のキリギリス」みたいな曲でちょっとフザけ、「ナンチャッテ!」って言いたくなる。
そんな流れもあって、夏のコンセプトシングル3曲入りが完成した。

怒髪天は全方向から見てほしい。
フザけたものも、真面目なものも、全部やって多面的にやっていきたいと思っている。
「ド真ん中節」から見た人は、次がいきなり「真夏のキリギリス」だと驚くかもしれないし、ガッカリする人もいるかもしれない。
でも、これまで長い目で怒髪天を見ている人なら、どんな曲をやってもガッカリのしようがない。
だって、悪ふざけも俺らのやり方なんだから。
一緒に楽しんでもらえればいいよね。
ここまで、出来るって自分たちも自信になった。

よくさ、バンドが売れると"踊らされてる感"アリな曲をリリースすることってある。
その流れに準じて俺らもこの曲を出したけど、誰にも「売れ筋な曲を出したねー」とは言われない!
そりゃそうだよ、今回の「真夏のキリギリス」は20年前の売れ線な曲なんだから。
今になって、あえて80年代Jポップにこだわる。
その妙技も、踊らされて感のある曲を出すのも、浮かれた感じも、俺らのやり方なんだけどね。
歌う期間が夏だけという贅沢感もいいよね。

IMG_6317.jpgさて、この曲は寓話『アリとキリギリス』がモチーフ。
「キリギリスのように夏に遊んでいると冬は大変なことになりますよ、アリのようにちゃんと働きなさい」という啓蒙的な話で。
確かにその通り。その通りなんだけど。

でも、「せっかくの夏をハジけないともったいない!」という思いが、年々強くなってきた。
もっと言うと、夏だけじゃなく毎日を無駄に過ごしている時間が、もったいない!
そう思うんだよ、40歳を超えると。
それに今思い返せば、これまで取りこぼしてきた夏もたくさんあると思う。

そこで、夏の正しい過ごし方を提案しようと。
「旅の恥はかき捨て」という言葉があるけど、「夏の恥もかき捨て」なんだよね。
そういうもんじゃない、夏って。
あの夏、どうかしちゃってたな・・・と思うぐらいのハッチャけ具合でいかないと、夏を楽しめない。

サウンドは、80年代Jポップへのオマージュ曲。
クレイジーケンバンドの高橋利光さんに参加してもらって。
完全に分かっている人にアレンジしてもらわないと、俺たちだけだとどうしてもロック風になってしまうから。

まぁ、普通のロックバンドは、夏の太陽とか海が似合う曲なんかないよね。
バンドマンの活動は「日没後」、田舎か都会かで言うと「都会」、アウトドアより地下のライブハウスに潜る「インドア派」。
第一、Jポップな夏の曲は、ロックバンドにとってはヘイトな部分なわけ。
でも我々の青春時代に完全に溶け込んでいたのは、80年代のJポップなんだよ。
確実にJポップを聴いて夏を過ごしていた。

IMG_6365.jpgあの期待ばかりしてしまうような、軽薄なサウンド。
ここをあえて「やっとく?」って思って。
どこまで自分たちに近づけると試してみたいという気持ちもあった。

80年代よりちょっと前なら渚系のバラードで、俺ら世代なら夏の曲はチェッカーズ。
だからこの曲は、チェッカーズ・マナーにのっとった1曲になっている。
コーラス・ワークもドゥーワップを意識して。
いい感じに軽薄な夏の曲が出来上がった。

サザン不在の今。
俺らが夏の代打を打っておこうと。
2010年は夏ソングがなかったねー、なんて言われたら困るから!

確かに、たくさんのアーティストが夏の歌を出すけど、いまどきのサマーチューンは季節感がない。
ジャパニーズ・レゲエも、オキナワン・サウンドも素敵だけど、一年中聴けるじゃない。
だから、嬉し恥ずかし、みたいな夏の歌をやっておきたかったね。

「この曲から怒髪天を聴く人はどう思うのだろう」と、ちょっと心配にはなるが・・・。


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ナニワ珍遊道

ブログプロフィール

「増子が論ずるのだ!」とばかりに、怒髪天のボーカルにして男の中の男・増子直純が語り尽くす「現代日本の問題点」。今の世の中、男でいきるることは難しい…しかし、俺たち男としてしか生きられない。女子たちよ、真の男の姿を知れ。王子だ、貴公子だという前に「男の心」を見つめようぜ!
怒髪天オフィシャルHP
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