女性自身

博士論文の最近のブログ記事

2010年6月 7日 16:58

やり残したコト

オーストラリアで30年近く住みつき、ああ、やりたいことは、ほとんどやっちゃったなあと、とてもラッキーなアタシ。happy01 scissors ホント、住みやすくて、いいい国よ〜って完璧に回顧モードでんな sign02  coldsweats01  (息子だって、まだオーストラリアにいるのにっ!!)

アタシは、オーストラリアで映画監督という天職に出合い(このハナシは、しまくりでスミマセン!)、映画監督にしてもらったので、コレから死ぬまでオーストラリアに足を向けて寝られませんって、ホントにそう思ってるよん。

ただね、一つだけ、やり残したコトが、あんの。

2006年頃、アタシは、前作「THEダイエット!」(英題:FAT CHANCE)を作るべく、あがいていたんだね。息子も6歳と小さかったし、しかもシングル・マザー。オーストラリアだって、シングル・マザーは、タイヘンっす。shock

まあ、大学でボチボチと映像/映画関係 movie を教え始めてはいたんだけど、このまま何とか、大学に居残って教え続けるには、博士課程 pencilをやった方がいいって言われてさ〜 coldsweats01  あんまり深く考えずに、あっそとばかり、博士課程をやることにしちゃったんだよ〜 

恥ずかしながら、修士課程は、「FAT CHANCE」のことを書き High Distinction = 首席で2004年に卒業してたから、割と簡単に博士課程の入学と奨学金をもらえちゃったのね。いやあ、生活の保障がもらえて、息子と二人、ホント助かったんだよ〜 scissors

downwardright ほんでもって、そりゃあ、最初は、必死にリサーチして一生懸命書きましたよ〜 

博士論文の要約.jpg「ドキュメンタリー映画における主観の形成とパフォーマンス性」ってエラク真面目なタイトル。で、我が師、原一男監督の4作品のことを書いてもいい、と論文主査官に言われ、最初は、new ガンガンに張り切っていたアタシ。happy01

しばらくすると、論文主査官は、やっぱり原一男監督作品だけじゃダメと言い出し、ま、そりゃそ〜か、と思いつつ、じゃあ、パフォーマンス性ということで、原監督が、唯一の影響とアッチコッチで喋っているマイケル・ムーア(MM)監督作品の手法も書こうってこコトになったんだ。MMは、当代人気ピカイチの映像作家だったからね〜(特に欧米諸国では、さ。)博士論文第2章1ページ目.jpgところがっ!!オドロキ、モモの木、サンショの木!アタしゃ、そのマイケル・ムーアでツマズいちまったんだよ〜sign03MMのインタビューなど読みまくってアタシが、出した結論。「なんだ、コイツ、自分の映画手法については、あんまり考えてないじゃんか!」だったんだ〜ね。 bearing (論文主査官も同意してくれたっ。)

Hara vs. Moore.jpg                                               (C) University of Michigan 

いや、ね、彼は、自分の語りたい主題やテーマについては、とっても饒舌で、例のマシンガン・トークよ。でも、じゃあ、例えば、あなたの映画にとって<ユーモアの役割とは?>とか、<あなたのキャラの役割は?>などという質問には、・・・・・・ど〜も、今一つはっきりせんのだよっsign01 

オマエ(エラソ〜!!)、「Roger & Me」(ちなみにMMの作品では、一番スキ)の時の自分のキャラは、<どこにもいるジョー=Ordinary Joe>だったんだけど、それ以降、有名になっちまって億万長者のアンタは、もう<どこにいるジョーじゃないだろ>って誰だって思うじゃん。あるいは、<違うんだけど、オレは、敢えてそういうキャラを自分の映画の中で演じているんだ>とか言ってくれてれば、それは、それでいいのよ。でもさあ、MMの答えは、ずっとずっと同じで、「オレは、見てくれる人の代表に過ぎない普通の男。」の一点張り。まあ、メディア戦術なのかも知れないけど、アタシャ、困っちゃったね〜bearing

もちろん、MMが、達成してくれたドキュメンタリー映画娯楽性を与えた功績は、とっても大きいと思うよっ。wink でも、MMは、アタシの博士論文には大いなる失望だったんだあ・・・gawk

でも考えてみれば、MMは、ミシガン大学中退でジャーナリズムを勉強してんの。仕方ないと言えば、仕方ないのかも知れない。MMの作品は、とってもジャーナリスティックだからね。ジャーナリズムとドキュメンタリー映画を混同されることは、多いんだけど、実は、両者は、似ても似つかないジャンルなんだぜ〜ま、このハナシは、すると長くなるからここでは、ヤメッ。

と、まあ、ここまで長く引っ張ってきたハナシざんすが、MMに躓き、中断していた博士論文をナントsign03原監督が、教授をしている大阪芸大で再開の運びになり、こんなにウレシイことは、ないっす!ああ、我が師が、論文のキャッチ・ボールをして下さると考えただけで〜 lovely heart04  アタシ、至福ですう・・・

しかも論文の主題も一歩押し進めて「ドキュメンタリー映画における虚構の考察」だよ。それも、巷に出回っているドキュメンタリー映画の虚構とは、ちょっと違う視点だよっ!(でも、どう違うかは、ここでは、教えないっと!!)

今さら博士論文でもナインですが、こんなコト、書いたって誰も出版してくれないっしょ。それだったら、論文で書いちゃおうかってコトですね。(頑張って英訳まで頑張りたいですね〜)

しっかし、まあ、ど〜して、こうも金にならないことに夢中になるんでしょ〜金〜sweat01 夢中にならないと成果が出せないアタシ、だ〜ね。coldsweats02 ホンマ、困ったモンだよ。



 


プロフィール

sekiguchi

関口祐加 最新作 『此岸 彼岸』

1957年5月、横浜本牧生まれ。
フト気が付けば、すでに在豪28年目、日本に住んでいた時よりも長くなり、唖然。映画を作り始め20数年たつが、母親は、今に至るまで私が、何をしているのか全く分からず。だって、今回の「THEダイエット!」で、やっと監督作品3作目と超寡作。最新ドキュメンタリー映画作品「此岸、彼岸」は、そんな母を被写体に2009年9月に撮影が始まったばかり。更には、<衝撃的な>初劇映画作品「嘘をつく女」をメノポが、ヒドクなる前に作るのが、大きな夢ですっ!「戦場の女たち」「When Mrs. Hegarty Comes to Japan」「THEダイエット!」(原題:Fat Chance)ともに、内外で受賞数多数。

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