お久しぶり〜っす

ああ、言ってもショーナイけど、暑い、暑い、暑いわ〜

これまた、久しぶりの日本の夏に、バテバテのアタシだわん。

母も相当参っていて、我が家は、二人でグデングデンの状況ざんす。
日本の夏は、
湿気があああああ、ああ、耐えられん!
去年の7月は、「THEダイエット!」公開時に合わせて帰国したけど、こんな暑かったかいな? ま、滞在が、2週間と短かくて、あんまり記憶に残ってないんだけど、さ。
さ〜て、これまた久しぶりに映画のハナシをいたしやしょう。(ってアンタ、一体ドコの人?)いや、実はさあ、ホントは、韓国映画の「息もできない」をずうっと、ずうっと、見たい映画ナンバーワンだったのね。横浜のシネマ、ジャック&ベティでやってたし。ああ、でも、
哀しや、やっていたっつう過去形になりましたがな〜
だって、さあ、母との生活は、毎日、何が起きるか、全く分からない。撮影の予定が、あるようでなく、ないようで突然撮影開始、みたいな状況で、
予定は、常に未定状況なんす〜

気が付けば、「息」の公開期間は、とっくに過ぎていたという有様だった。ガガガ〜ンだわさ。


で、最近、映画館に行ってまで
強烈に見たい映画もないしなあ、なんて思っている時に、先輩の浜野佐知監督(ピンク映画300本以上監督をした猛者で、とっても個性的な自主映画制作を続けている尊敬する大先輩!

)をインタビューするという機会に恵まれたの。浜野監督のドキュメンタリー論は、とってもオモシロかったんだけど、今は、映画鑑賞のハナシなんで、ここでは、パスするねっ

その時、浜野監督から「THE COVEは、すっごく面白かったから、見なきゃ。」と直々聞かされ、突然にそっか、じゃ見ようかって初めてココロが、動いたんだ〜アタシ一人だけだったら、見たかって?うーん、ビミョーかなあ。


いやさ、申し訳ナインだけど、この映画の倫理問題やら、上映禁止活動なんて、あんまりアタシの視野には、入ってなかったのよ。そんなコトより、こういう環境問題のテーマで活動家が、主役の映画って、
見る前から、答えが分かっちゃってるじゃん、というのが、今一つ、アタシの気が進まなかった理由だったのね。ま、時間のある時にでも、DVDで見るっべさーって考えてた〜


でも、浜野監督は、
「いや、この主人公のアメリカ人のおっちゃん、奥崎謙三並みに狂信的で、オモシロイんだよ。」と言うではないか

ナニナニ、奥崎謙三(ゆきゆきて、神軍)みたいにクレイジーだって?へええ、と突然に、興味が、ムクムクっと湧いて来た。
ドキュメンタリー映画のエッセンスなんて、とってもシンプル。
客を引っ張ってイケル被写体が、いるかどうかだよっ

という次第で、梅雨

は、どこなんだ〜というカン照りの昨日の午後、横浜伊勢佐木町の映画館に足を運びました〜(せっかくだっちゅうに、この映画館の写真

を撮り忘れたっ!コレも暑さのセイさ〜)
午後3時の上映回だったんだけど、ありゃりゃ、というぐらいまばらって、アンタ、そりゃあ一般ピープル(コレも浜野監督語だよ〜ん!)は、働いていますがな。

そんでもって上映反対の熱も冷めちゃったみたいだったしね。ちょっと残念だわ〜

結論から言いますとね〜アタシャ、
感動して泣いちゃったんだぜ〜。

そして、笑っちゃったりもしたんだ。つまり、「ザ・コーブ」は、アタシのコトをキチンと笑わせて、キッチリ、泣かせてくれた映画だった、というコト。
極上のサスペンス映画仕立てになってましたね〜

今の日本国内の議論は、イルカの追い込み漁は、日本の文化だからとか、アメリカ人のスタッフは、隠し撮りをしたとか、そういうことで上映禁止運動が、どこかでは、起こっているざんしょ?
確かに、そ〜ゆ〜倫理のハナシは、とってもよく分かる。でも、
個人的には、飽きちゃった。だって、アタシ、映画を作る同業者、
同じ穴のムジナ人間だからさあ。
我が師、原一男監督も「スミマセン、スミマセンねえ。」とココロで手を合わせつつ、
土足で人の家に上がっていくのが、ドキュメンタリー映画、いや、そう言い切っちゃダメっか。だって、多分、そんな野蛮なコトしない、とっても<良識的な>映像作家の方が、多いだろうから、さ。でも、それをしちゃう、出来ちゃう監督が、面白いドキュメンタリー映画を作れる、と言ってるワケだよ。
ただ、主役のリック・オバリーは、奥崎謙三には、適わなかったなあ。かなり、メラコリックでセンチメンタルな中年のおっさんでしたがな。全世界の人気者になった、あのイルカの「フリッパー」を飼育し、テレビ番組に協力したコトを深く後悔し、さらに、現代の巨大産業であるイルカ・ショーを作り出してしまった罪悪感にさいなまれた上での行動なんだ〜。自分が生み出したものを破壊しなけりゃ、という使命感だけが、彼をつき動かしている。そう、彼の
懺悔の心の旅が、テーマなんだよね。そんなリック・オバリーが、情熱と命を賭けて止めさせたいのが、和歌山県太地町のイルカの追い込み漁、というワケ。
いや〜やっぱり、映像の力は、スザマシかったですよ。入り江が、
イルカの死骸で真っ赤に染まっていく。そして、監督は、そのことを効果的に観客に突きつけてくる。衝撃以外のナニモノでもないよ〜、やっぱり!
この血の海の前には、
日本の文化もクソもミソもない、と思わせるように編集でキッチリ、つないで見せてくる。つまり、アチラは、ワレラ観客を説得しにきているんだよ。ここは、
ノルか、ソルか、なんだ。そりゃあ、アメリカ人だって、アタシらだって、ブタだって、牛だって食べるだろう、という議論になるんだけど、さ、議論は、やっぱり議論でしかないの。
この血の入り江の映像の力の前には、全く無力な議論だ〜ね。ここで、ドキュメンタリー映画は、
公平、かつ客観的に見せなけりゃイケナイっていうお方も多いざんしょ。これにもねえ、ゴメンチャイ、飽きちゃった。少なくともアタシは、公平、客観性を建前としているジャーナリストじゃないんだからさ〜
勘弁してくれ〜って気分ですな。

アタシの映像作家としての立場は、とっても明確。
ストーリーテラー、語り部なんす。だから、ストーリーを語るためには、色々な手段を駆使するのも厭わない、とまあこうなりますがな。
この「ザ・コーブ」でも監督の決定は、<隠し撮り>だったんだよ。だって、<隠し撮り>しなかったら、この監督が、作りたいと思う映画が成立しないからね〜そんで、<隠し撮り>するための段取りが、この映画のストーリーにもなっている、というワケ。そ、
アタシら、最低の人間でしょ〜が
ナンとでも言いやがれ〜だよっ。
ただ、さあ、アタシが、この「ザ・コーブ」が、ガゼン、面白かったのは、BIG PICTUREを考えさせられたコトだった。何とかイルカ漁をカバーアップしようとする日本政府とその役人達(農林水産省だね)。特にあの、お役人さん。捕鯨問題でも必ず出て来る、あのおっさん。とっても理知的で、ま、確かに毎朝鏡の前に立って、髪の毛をキチンと整髪する時間を割いているんだろうなあ、と思わせる人。(笑っちゃいました、スミマセン!)
カリブ海の島々の人々から日本に賛成投票してもらうために、巨額な国民の税金を使って、魚の水揚げ波止場を提供するも、現実には、鶏の保存庫としてか使っていない、という事実・・・
う〜ん。そこからツラツラと考えたのは、
日本国の捕鯨・イルカ問題は、かなり歪んだナショナリズムの表現なんじゃないか、っつうことだ。太平洋戦争中の国威掲揚の発動に似たようなモンが、捕鯨・イルカ問題に出ているんじゃないか?
思えば、太平洋戦争に突入したのも、<お前ら西洋だって植民地主義をやってきてんだろ〜が、俺たちが、やってどこが、悪い>みたいなゴリ押し的な、ちっぽけな島国の、さらにちっぽけな陸軍軍部のプライドの誇示だわさ。(あれ〜そー言えば、環境問題の中国という国も同じような発言してるねー。)
アタシは、見終わってそんなコトを考え始めたんだ〜
そうね、それと、もうちょっと、リック・オバリーの人物像のプライバシーに迫って欲しかった、と思ったかな。やや物足りなさが、残ったね。
そして、一番、知りたいのは、プロダクションの予算だよ〜。数億円にいってるべ〜
どーやって集めんたんだよおおおおお?環境保護団体は、やっぱり、金があんのか?
ま、何は、ともあれ、「ザ・コーブ」一見の価値あり、だよん〜批判、批評は、見てからだね!!
最後に、この映画を映画館で見ろ、と言ってくれた浜野監督には大感謝だよん。