本誌:椿山課長の人物像としては、どんなところが素敵だなと思われますか?
藤吉:椿山さんも複雑な生い立ちがありながらも、ね?
三波:愛すべき人で。
藤吉:素敵な人だから、最終的にみんなが大好きだった!ってね。
三波:いや~ありがたいですよ。僕、楽屋で聞いているとね、人徳だとか課長のおかげとかみんなが言ってくださるんで、本当に、実際もそうだったらいいなって思いますね。
藤吉:実際もそうですよ。
三波:いやいや~(笑)。

横内:でも、単なる聖人君子じゃなくてさ、けっこうそこそこオイシイ思いをして。
三波:邪淫......。
藤吉:奥深いですね、私、そのへんはよくわからないんですけど(笑)。
本誌:よく自分が死んだときのお通夜ってどんな感じだろうって言いますよね。
藤吉:ねっ!そうですよね。
本誌:椿山さんのように、亡くなった後、あんなふうに言ってもらえる人生っていいですよね。
三波:それはありがたいですよね。
横内:面白いよね、自分の葬式を自分で見るっていうのはなかなか、イメージとしてはあるけれども、お芝居としてやっているんだから。

三波:本当にくすぐったい。自分がお棺に入った顔を見たのはね、ま、実際は入っていないですけど、あれはどんな気持ちだったかな?と思いますよね。
藤吉:ショックでしょうね。
三波:しかもちょっと白塗りっぽくなっているわけですよね。
藤吉:写真か何か入れておけば、うわ~って感じになるんじゃないですか。
横内:それはいいアイデアだな、凄いよ!
三波:いや~リアルすぎて、その後の芝居が固まっちゃいそうだな。
藤吉:それがリアルですから! んん!? エ~ッ!って息を呑むじゃって。
三波:ホント? そんなことがあったら自分でグリグリしたくなっちゃう。
本誌:逆に今回演じた役を通して自分の人生を振り返ることはありましたか? 観ている方もきっと照らし合わせて観ているところはあると思うんです、あんなに涙を流されているというのは。
三波:ここはやっぱり、浅田次郎先生の原作の緻密さ。あと今回、ベテランの小森先生という脚本家の方なんですが、その本がしっかりしているんです。ま、本来はね、人物設定にそんなことあるのかな?と思うところがないこともないんですけど、それが上手くかみ合っていて、最後納得できて、みんな天国に行けてよかったね、という具合になる。本当に上手くできているなって思うし、観に来てくださった方もそうおっしゃってくださっています。「根元がしっかりしている」って。

横内:構成が良いよね、それからやはり、セリフがとても身につまされるというか、胸にグッと入ってくるものがとても多い。だから、いま三波さんがおっしゃったようなことがすべて加味されているんじゃないの? 俳優たちはここで泣かせてやろうと思ってしゃべっていないもの。素直に自分の心情を表現しているとそれにお客さんが同化していくみたいな感じですよ。
三波:そうですよね。
藤吉:自分が泣いてしまって。
三波:今までそれがわからなかったんだけど、女優さんてよく「昨日泣いたから、今朝は顔がはれちゃって......」って言うでしょう。あれは稽古で泣くのね?
藤吉:我慢できないんですよ、ガ~ッとこみ上げてきちゃうから。

三波:横内さんも立ち稽古で泣かれます?
横内:いや~、目が少し充血はするけれども泣きはしないね。
三波:そういうところ、女性と男性の違いってありますよね。稽古中にどんなに息子のこと「ヨウスケ!」って抱きしめても、終わればすぐに、あ~オニギリを食べようって感じ。
藤吉:エ~ッ!そうなんだぁ。
三波:男の人が泣くところの線とだいぶ違いますよね。
横内:だって男は一生のうち何回かしか泣かないっていうものね。
三波:楽しみにしていたラーメンを食べてもらったときは、それは泣いたけどね。
藤吉:アハハハ(笑)。
三波:ラーメン、ないっ!
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日時:9月21日(祝)、22日(祝)/11時30分~
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