今回の対談のゲストは、話題の映画『人間失格』に出演する三田佳子さん(68)。
ヨコ様とは、'07年、舞台『忠臣蔵‐いのち燃ゆるとき‐』で共演して以来の再会ですが、気心の知れた俳優同士。まずは、昨年10月、三田がゲスト出演した宮藤官九郎脚本の舞台『印獣』の話で盛り上がりました!!
横内:「舞台『印獣』、これがもう、とにかく強烈! マグロの〝かぶりもの〝もありましたね(笑)」
三田:「"毒マグロ貴婦人"、私があんな格好で客席から飛び出してくるとは誰も思いませんからね、みなさん声を出して驚いて(笑)」
横内:「あのリズムで芝居をするなんて考えられないよね?」
三田:「生まれて初めてですよ、台詞のリズムがラップ調なんて(笑)。なのに、演出の河原雅彦さんからは『三田さんのは、スローなブルースですね』なんて言われてしまうし、ついていけなくて何度も泣いたのよ。動きながら、しゃべりながら、歌い踊り。剣を持つわ、階段を駆け上るわ、大変!」
横内:「ランドセルを背負って小学生にもなっちゃう(笑)」
三田:「驚きますよね? でも、一度引き受けた仕事はイヤって言えないでしょう」
横内:「そもそも『印獣』は、生瀬勝久さん、古田新太さん、池田成志さんの演劇ユニット『ねずみの三銃士』の企画公演ですよね。前作は確か5年前の『鈍獣』」
三田:「今回は最初から『大女優』をテーマにしようということで、三銃士と宮藤さんが盛り上がり、『それならゲスト主役は三田佳子さん! まあ、断られるか』と、ダメモトで声をかけてくださった」
横内:「宮藤さんは、三田さんが引き受けてから脚本を書かれたんですか?」
三田:「そうなんです。そして制作発表直前に出来上がったら、これが破天荒な内容で......でも、とっても面白いのよね(笑)」
横内:「三田さんらしい(笑)」
三田:「よくぞここまで書いてくれましたってね。う~ん。脚が震えるほど恐ろしかったけど、『やるか~っ!』って」
横内:「僕は『世の中には男性と女性、そして女優がいる』ってよく言うんです。女優は一般の〝女性〟という概念では計りきれない独特の生き物だと思うから(笑)」
三田:「そうよぉ(笑)。この作品でも、散々、自分の口から『女優はもはや人間じゃない。私は化け物よ!』って言わされたんだから。でも毎回言っていると、なんか納得してくるのね、自分もそうだな、化け物だなって(笑)」
横内:「宮藤さんも、あえてその台詞を三田さんに言わせるんだから凄い作家。そしてあなたも、その言葉の中にいろんな葛藤があるのにもかかわらず、台詞として発するんだから、感心するよ」
三田:「それでまた、お客様がドキッとしながら聞くわけよね。『三田佳子が自分を化け物って言っている』と。それも作家の狙いですから、そこから逃げたら、お話にならない。受けて立つ! そんな心境ね」
横内:「やっぱり三田さんは女優なのよ」
三田:「人間じゃない(笑)。『♪サル目ヒト科女優族♪』って、毎回歌うたびに噛んじゃうのよ。でも、面白い歌詞だわ(笑)」
横内:「彼は一種の天才かもしれないですね。どんなに人生経験があってしても、あれだけの言葉を作り上げていくんだから、すごいですよ。女優の三田さんを美化して、いいところだけをチョイスしないところが良い」
三田:「彼は『もっともっと内臓も全部抉り出して、三田さんのすべてを僕は書くよ』って言っていましたね。それで私、公演が終わってから聞いたんです。『ねぇ、官九郎さん、私にあの本を書いて、失敗するとは考えなかった?』って。そうしたら、『三田さんは、僕の本を超えました』って言ってくださった。ああ、作家がそこまで、あの残酷とも言える本を私に投げかけ、結果、そういう言葉で労ってくれた。これは何よりのご褒美だなと思いました」
対談は明日に続きます!!
ヨコ様がアーネスト・ヘミングウェイ役で出演する舞台
『ディートリッヒ~生きた 愛した 永遠に』
東京公演は3月12日(金)~3月28日(日)まで、青山劇場にて、
大阪公演は4月3日(土)と4日(日)、梅田芸術劇場メインホールにての上演されます。
詳しくは公式HP:http://www.dietrich.jp/
