女性自身

■ヨコ様ただいま本番中の最近のブログ記事

2010年3月21日 (日)

――そして、女優として......。次々と話題作に挑み、公開中の映画『人間失格』では、主人公の葉蔵の最後の女、鉄を演じている――

 

三田:「映画『人間失格』、これはまた『印獣』と正反対。これは老いたる女なんです。相手が葉蔵役の生田斗真君で、まだ二十四、五ですよ。もう孫のような若い方。キャリアとかそういうので言えばもう本当に大人と子どもぐらいですよ。でも、対等に芝居をする。これはね、ずいぶん昔に薬師丸ひろ子ちゃんが二十歳のとき、彼女が新人女優で、私が大女優の役で、二人の女が戦うという話があったんです。で、あのときはまだね、私も時のアイドルと仕事するなんてどうなんだろうって思いました。ただ、大ベテランで一緒に仕事するっていってもね、意味がないから。『じゃあ、一緒に戦わせてくれる?』って。本当に役どおり、『若い女優とベテランの女優というだけの関係で一緒にやれるなら、やってもいい』って言って受けたんですよ。

横内:「『Wの悲劇』だね」

三田:「私にはすでにキャリアがあって、『私の胸を貸すわ』ってそうじゃない。一緒に戦うっていうのをやったんです。それを今、思い出して、斗真君と一緒に仕事してね、私は老いた女の役ですけれど、これがまた得体が知れない女なのよ」

横内:「得体の知れない女好きね(笑)」

三田:「だって、そういうのが来るのよ、私。得体が知れない女。それで、『人間失格』のときは、荒戸源次郎監督に聞いたんです。『これ、台本に書いてあること、大変よ!』って、そうしたら荒戸さんから『大丈夫です、三田さん。そのままでやってください』みたいなことを言われて(笑)。もう本当に対等にやるしかなかったですね、斗真君と私が。久々に、ひろ子ちゃんとやったときぐらいの、なんかそういう感じでした。古田さんとかも、『Wの悲劇』を観たのが大学生だったんですって。官九郎さんは高校生ぐらいで。それで、あの映画を観て、『もう大女優は三田佳子だ!』と。だから、何十年前のあれが役立ってたんですね(笑)」

横内:「大女優だ」

三田:「あのときは、蜷川幸雄さんが舞台の上で言うの、『台詞だと思って言ったらダメ』って。舞台の下には、大ベテランの南悠子さんやら、本当の役者がいるのよ、ずらっと目の前に。そこで私が、その役者や演出家の前で、『女優は......」ってやるわけよ。みんなは、こう腕を組んで、疑りっぽい顔で、この憎たらしい女優を観てるわけでしょ?」

横内:「三田佳子が『大女優』を演ってるって。さあ、どうする?って傍観している」

三田:「でもね、そこで私は三田佳子じゃだめなわけで、羽鳥翔という、もう鼻持ちならない大女優(笑)。ね、同業者が冷ややかな目をして観ている前で芝居をするのよ、やれる?」

横内:「できないよ(笑)」

三田:「できないわよ。その時、『私は三田佳子だったらダメ』と。もうそこに出ていったら、何の台詞を言おうかなって考えてないぐらいに、台詞が胸に入ってないと。『なによっ! あんたたち、そんなことできないの!』って、あれ、何にも考えてないんですよ。羽鳥翔っていう女の人の、鼻持ちならない女優の感情だけでやっていましたね。だから、蜷川さんは喜んじゃって、『もっとやれ、もっとやれ!』って。休み時間になったら、上がって来てね、『いいねぇ。もっとやって。もっとやって平気だよ』なんて言いながら、『そう?』って、私もクラクラしちゃってね。もう台詞言ったかどうか覚えてないくらい、そういう感じね。
 今回、『人間失格』で斗真君とやって、もう監督の言うまま、『これ、どうするの?』って、それであんなことなのよね。まあ、今回の私が演じた鉄は、精霊が宿る樹木から降り立った人のような女性なんだな、と捉えてね。監督にも「美しくいてほしい」と求められて、生田斗真君を相手に闘ったわよ(笑)」

横内:「ぜひ拝見します。女優業と言ったら語弊があるかもしれないけれども、すばらしい人生だと僕は思いますよ」

三田:「スポーツの選手と条件は一緒じゃないかなあって思うんですよ。老いようが若かろうが、最後はできるかできないかしかないんですよね。弱い所もあって初めて強さが目立つ。だから、醜い姿があって、初めて美しさが見える。そういう重層的なものがないと、本当の美しさは表に現われないと思うのよね。とくに私たちは人間を演じ、人の人生を演じるんだから、葛藤や弱さは必要なことなんですよ」

横内:「今の言葉、最高!すばらしい、三田語録だ(笑)」

三田:「私も苦労しなければ何もわからなかったと思うんです。でも、私は女優をやめられなかったし、やめさせてもらえなかった。それに、これまで病気をしても死ななかったのは、『生きろ』っていうことなのかなあって」

横内:「三田さんはもっと女優として生きろという啓示なのかも。そう僕は思いますよ。今日ね、僕、言ったでしょう。『世の中には男性と女性、そして女優がいる』って。それはちょっと言いすぎたかもしれないなあ。だって、三田さんみたいに、こんな女っぽい人はいないもん。だから、女性だっていうことをあんまり礼賛しちゃうと、ちょっと個人の男としての色が付きすぎちゃうもしれないから、ちゃんと一線を隔して、先輩というか大女優さんに対して、僕は、女優というこの畏敬のニュアンスで言ってるんであってね......ってちょっと言い訳っぽいな(笑)。言いたいことは、三田さんという方は、女優であり、なおかつ女性である。もう一番典型的な方であることは事実ですよ。紛うこと無きね』

三田:「でも、男っぽいんですよ、私」

横内:「だから、そこなのよ。女の方なのよ。でも、女優というのは、女性では勤まり得ないぐらい強靭な精神力と肉体力を求められるということですよ。ですから、それを三田さんはおやりになってらっしゃるということよ」

三田:「でも、私ね、最近思うんだけどね、俳優が行き着くときはね、男は女に、女は男に、両性具有に達して初めて一人前なのかなあって」

横内:「確かに」

三田:「だから、横内さんも『男の中の男』と思っていても、そろそろ女っぽいところもね、混ざってきてるはず。それでいいんですよ。私も、女っぽいと言われながらね、いつの間にか男性的な、そういうある種、自分で意識しない強さがこっちへ入ってきているんです」

横内:「なるほどね」

三田:「そろそろじゃない(笑)?」

横内:「いやいや(笑)」

三田:「こういうね、演劇論とか俳優論とかって、しゃべったことないわね。本当に、なんかやめられないぐらい楽しいわ」

横内:「本当にそうだね」

三田:「言葉が通じるしね。通じない場合があるでしょう? 言っても『なんだろう?』っていう感じ。だから今日は本当に幸せなひと時でした。こういう話が役者同士したいのよね」

横内:「そうなんですよ」

三田:「本当、なかなかできないですよ。今日、どうしてできちゃったのかな」

横内:「こちらこそ、今日はありがとうございました」

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note 対談は本日で終了です!

pen ヨコ様がアーネスト・ヘミングウェイ役で出演する舞台
 『ディートリッヒ~生きた 愛した 永遠に
東京公演は3月12日(金)~3月28日(日)まで、青山劇場にて、
大阪公演は4月3日(土)と4日(日)、梅田芸術劇場メインホールにての上演されます。

詳しくは公式HP:http://www.dietrich.jp/

2010年3月20日 (土)

いよいよこの12日、「ミュージカル・デイートリッヒ」の幕が開きました。

長かった稽古も、この日の為に続けてきたわけだけど、いざ初日の幕が開くとそんな稽古のこともすっかり忘れてしまいます。

今回は、オリジナル作品、原案、作詩、訳詩の竜真知子さん、デイートリッヒに扮する和央ようかさん、エディット・ピアフ役の花總まりさん、ジャン・ギャバン役の宮川浩さん、トラヴィス・バントン役の鈴木綜馬さん、デイートリッヒの娘役に宝塚退団1年目の麻尋えりかさん、母親役にピンキーとキラーズのピンキー。ピアフの恋人役に今回の振付も担当している桜木涼介さん、英国ロイヤルバレー団のゲスト・プリンシバルの世界的ダンサーの吉田都さん、そしてアーネスト・ヘミングウェイ役で語り手の私、横内正。

この顔ぶれだけで、かなり面白い舞台が期待出来ると思いますネ。

無事初日の幕が下り、カーテンコールがはじまったら、やはり万雷の拍手。皆さん大変満足して下さった様子。

私もかなりの分量の「語り」も何とかこなし、和央さんとデュエット、皆さんとのクインテット。フランス国家「ラ・マルセイエーズ」の合唱と無事唄い終え、ホッとしましたネ。

カーテンコールを終え、皆さん興奮状態で楽屋に戻ってから、これ又大変なにぎやかさ!!

私の楽屋に挨拶にみえた竜真知子さんも、涙で目を赤くはらして「素敵なヘミングウェイさんでした!出演して下さって有難う!」と如何にも彼女のお人柄が伝わる表現で初日を祝って下さった。

昨年3月に、ミュージカル「マルグリット」で颯爽と(?)デビューした時に感じた、あの独特の雰囲気が再現されたのです。

やはり、ミュージカルって、本番までの準備期間長くて大変だけど、その分、いざはじまると高場感のあるステージになりますネ。

今回は、最初に紹介したメーンのスター以外の、アンサンブル(1人、何役も演じ、歌い、踊る若手)の、何とレベルの高いこと!

入場料がもう少し安ければ、我がTYプロモーションの生徒や、研修生諸君にも、出来たら総見させて勉強して欲しいものだと、つくづく思いますネ。

本誌の3月23日号に掲載された「ヨコ様ビッグ対談」のゲスト三田佳子さんが、17日観劇して下さるそうで、彼女の演劇に対する貧欲なまでの好奇心、向上心には本当に頭が下がります。

こうして色々な方とのおつき合いの中から、又何かを得、それを舞台、映像の表現に役立てられればと、三田佳子さんや、GACKTさんの並々ならぬ自己鍛練と集中力に負けない様頑張らねばと心から思いますネ。

TYプロモーションの毎週日曜定期レッスンも、公演中でこのところ、プライム・カンパニー所属の年長グループのレッスン代講をお願しており悪いナと思います。

でも、コーチも演出の先生も素晴しい方々なので安心ですがネ。

結構ハードな稽古場だったので、稽古場便り的なブログをお届けする余裕もなく、約束を果せなかったことゴメンナサイ。

又何か面白い話題が出来たら早速報告します。横サマの心のレシピも、新メニューのってるかも知れませんヨ!!

2010年3月20日 (土)

――舞台『印獣』のクライマックスシーンで、娘の仇を前に復讐心を露わにする自称「大女優」役の三田佳子さんに、ルポライター役の古田新太さんが罵声を浴びせる。
「結局、あんたは女優としても、母親としても中途半端だったんだ!」
 おそらく観客は、この10数年、世間から〝ダメ母〟のレッテルを貼られてきた三田さんと舞台上の大女優をダブらせただろう。そして三田さん自身、その自覚があるからこそ「役者として立ち向かった」――。

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横内:「あの台詞の後に、あなたは正面を向いてニタって笑う」

三田:「それは、私がこうやってこの芝居をやっているってことは、役者としても母親としても前に向かって歩み続けているということでもあるから。だから受けて立てたのね」

横内:「強いなあ!」

三田:「そんなことないのよ。だけど、ご存じのように、祐也のことではたくさん辛い思いをしたし。苦しいことも、病気をしても、人間ってこんなふうにできるんだとかね。苦しくても痛くても、こんなふうにやれるんだなって思ったんですよ。そう、10数年前ね、どうにも行き場がなくて、シャワー浴びながら泣いたことあるんです。シャワーの音で自分の声が聞こえなくて、泣いても水と一緒に流れちゃうでしょう。そういう、とんでもないことをするのね。こんな悲しいときに、絵にすると、とても馬鹿げたようなことを必死でやっているっていうのはね、それは人間の愛しさであり、滑稽であり、馬鹿でもあり、利口でもあり、いろんなものとして見えてくるから、どんなこともね。
 当時はフラッシュの色も違って見えた......。それまで女優としてたくさんフラッシュを浴びてきたけれど、いわゆる一人の人間として、何か付き刺さってくるようなフラッシュを浴びることもあるんだなあって。生まれて初めての経験でした」

横内:「あれから十年、祐也さんとの関係はどうですか?」

三田:「その都度、対峙してね。親ですから、傍観はできないでしょ? お腹を痛めて、この世に生んだわけですから。ただ、もう子どもではないのでね、彼も今、自分の人生を生きようとしています」

 

――祐也氏(30)といえば、今年2月、一般女性(26)と入籍。覚せい剤取締法違反の刑期を終えた息子が、人生の伴侶を得て、新しい人生に旅立つと決意したことに、三田佳子さんも喜びを隠せない――

 

横内:「おめでとうございます! もうすぐお孫さんの顔も見られるかな(笑)?」

三田:「ありがとうございます」

横内:「三田さんにはどんなふうに報告してきたの?」

三田:「結婚についてはごく最近、本人が決意したようですね。彼も前に一歩踏み出そうとしているんだなと思ったし、そういう方と巡り合えたのも運命ですから、親としてはとても喜ばしいことですよね」

横内:「お相手の女性はどんな方なんですか?」

三田:「とってもきれいな大きな目が印象的で健康的な方よ。あちらのご両親とも会いましたけど、二人共大人ですから、本人同士が決めたのであればそれがいちばん、と。私たちも、彼が自分を見失わず、責任を持とうという姿勢は喜んであげたいと思っています。あと、だいぶ前から計画していたことですが、親しい友人たちと資金を持ち寄って会社を立ち上げて。この数カ月は寝る時間も惜しんで働いています」

横内:「それは良いことが続いているじゃないですか」

三田:「成功する保証はないけれど、『やらなければ何も始まらないんだ!』と本人も懸命に働いているようです。彼自身、自分には起業しかないと思ってずいぶん勉強もしたようですよ。それに、もしうまくいかないことがあっても、そこから学ぶことも必ずあるでしょう」

横内:「施設を出てもなかなか自立できない人が多いと聞くけど、よく決意しましたね」

三田:「正直、今まで何度もやり直そうとしてきたわけですから、今回も絶対大丈夫とは言えません。それだけ難しい病気ですから。でも、依存症から回復ということでは、私たちもたくさん勉強しました。多くの方たちと関わりを持ち、勇気づけられもしたし、涙もいっぱい流したわ。自助グループのリーダーや仲間の皆さんにも大変お世話になりました。そうした方々の応援があって今があるのよね。今度も、万全とは言い切れるものではなくても、親は何歳になっても親だし。でも、これからは、彼ともいい距離感を保って、できるだけクールに接していきたいと思っているのよ」

横内:「それは同感だな。うちの子供たちもみんな成人しているんだけど、たとえ親と子でも、最終的には『人間対人間』という考え方なんですよ。あなたが、祐也さんと一人の大人として付き合っていくと決断されたのは、とても良かったと思います」

 

note 対談は明日に続きます!!

pen ヨコ様がアーネスト・ヘミングウェイ役で出演する舞台
 『ディートリッヒ~生きた 愛した 永遠に
東京公演は3月12日(金)~3月28日(日)まで、青山劇場にて、
大阪公演は4月3日(土)と4日(日)、梅田芸術劇場メインホールにての上演されます。

詳しくは公式HP:http://www.dietrich.jp/

2010年3月19日 (金)

横内:「今までに三田さんは女優としてどれぐらいの職業をおやりになりましたか(笑)?女医から、弁護士から、検事から、もうあらゆるね」

三田:「あらゆる」

横内:「野口英世のお母さんから」

三田:「そういう世に語られている偉人、実在した人もやりましたね」

横内:「それで、僕がいつも思うのは、女優もスターもそうなんだけども、たいてい皆さん自分のキャラクターの中に、こう引きずり込んできて、自分のキャラクターだけで表現をする人が多いのよ。だけど、三田さんっていうのはね、役を演じるんだ。役を演じるから、その都度いろんな顔が見られるのよ」


DSC_2112.jpg三田:「そして、その都度苦しむのね。そう言えば私、『遠き落日』やったときにね、ほら、サンコンさんっていう方とお会いして、彼は私のことをよく知らないと思いますが、映画を観てね、『三田さんは日本の女優さんっていうよりも、欧米の女優さんと同じようなものを感じました』って。デ・ニーロなんか、友達なんですって、サンコンさん。で、『デ・ニーロなんかと同じだ』って言ってくれたのよ。

横内:「すごいな、それは」

三田:「そのときは、全然よくわからなかったんだけど、後でね、そんなすごいことを言ってくれたんだなと」

横内:「ちゃんと見る人はそうやってね

三田:「自分をそっちへ近づける方向ね」

横内:「そうなんですよ」

三田:「スターの自分がいて、役がこっちに来るんだっていうんじゃなくてね。自分はボロボロになっちゃって、太ろうが何しようが、自分の皮膚忘れちゃったくらいよ、おばあさんになりたくて。気がついたときには、『三田さん、皮膚、大丈夫ですか?って』って言われるほど、皺しわになっちゃった」

横内:「確かに、作る工程の中では、そういういろんな試行錯誤があるかもしれないけど、仕上がったものを観ていると、三田さんは本当に毎回違った顔を見せてくれるから凄い」

三田:「多分、嫌いじゃないんでしょうね。ものを作っていく、そのクリエイティブな気持ち、それは嫌いじゃない。だから、入っていったときは、もう、底なし沼に入っていくように、どんどん、どんどん潜っていっちゃうんですよね」

横内:「じゃあ、『毒マグロ貴婦人』は合っていたんだ(笑)」

三田:「そうね(笑)。あのときも深海に入っちゃって、メイクさんが驚くほど、最後はすごい顔になっちゃった」

横内:「あれ、どのくらいつけていたの?」

三田:「早変わりじゃなければね、もっとやったんだけど、顔は描いたんです」

横内:「描いたの?」

三田:「描いて、その後、ものすごいのを貼るんですよ。あれでも、最初はもっとおとなしかったのよ(笑)。それがどんどん激しくなっていって、メイクさんに『三田さん、初めのでいいですから!』って。でも、私は『いや、だって、こういう役だから、こんなおとなしいことしてると、お客さんは満足しないんじゃない?』みたいなね。もう『ヒャ~!』って言うぐらい」

横内:「ジョーズじゃないけれども、マグロがワーッて口開けた状態で、歯がギザギザになっている、その中に三田さんの顔があるわけだ(笑)。なんかさあ、楽しんでるなと思いましたよ。逆に言うと、三田さんはこれだけはやりたくないといったものはあるの?」
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三田:「そんなの考えたことない。考えたらね、『印獣』はできなかった。何も知らないからやらざるを得なかったんです。宮藤官九郎さんが『九歳ぐらいはやっていただくかな』ってボソッと言ったとき、『えっ?九歳ですか』って、『「それは事件ですね』って言ったんだけどね、その先があそこまでいくとは......。

横内:「三田さんと僕の違いはそこだよね。結局、三田さんっていうのは、なんでもそうやって消化するんだ。僕は、『俺、これはできない。あれもできない。いやいや、だめ』っていう消去法。三田さんを見習わなきゃいけないなあと思いますよ。
じつは去年の三月、僕、初めてオーディションをまともに受けたのよ。ロンドンの『シェルブールの雨傘』のスタッフがやった『マルグリッド』っていうミュージカルだったんだけど、この年でオーディションやらされたんですよ」

三田:「よくやりましたね」

横内:「よくやりました(笑)。僕の人生にとってはそれはすごく画期的なことだったんだけど、三田さんの話を聞いていると、僕のなんかもう、本当取るに足らない」

三田:「いえいえ、私、オーディションとかできないですよ」

横内:「だから、そういうふうなものが今までネックになって、なかなか自分の新しい部分を開拓できなかったけど、三田さんは今回の『印獣』のようなものをね、『三田さんいかがでしょう?』なんて、『三田さんだったら、おもしろいかもしれない』なんていう発想の中で。官九郎さんや古田さんらとのコンタクトの中で一つの作品を仕上げていく。もう、あれをやっちゃったら、怖いものなしだもんな(笑)」

三田:「彼らのような世代に感じるのは、やっぱり『生だな』ってことよね。一番最前線ですから、私たちにもそれはあったわけで。そこを通り超えてきた人間が、もう一度、そういう生々しい人たちとね、対等に仕事していく、っていう。しかも、私は偉い人として出るんじゃなくてね、対等に、涙を流して格闘して。『結局は三田さんがさらっていくんだ』なんて言われながらも、そんなことはないんですよ。だけど、そうおっしゃっていただけるくらい、本当に一緒に戦うっていうのは、私としてはありがたいし、うれしいし、苦しいけど、楽しい、と」

 

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東京公演は3月12日(金)~3月28日(日)まで、青山劇場にて、
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2010年3月18日 (木)

横内:「三田さんは、そもそも女優開眼というのはどのあたりからだったの? 若いころは、人の言われたことを素直に、監督なんかの言うとおりにやっていたと思うんですよ。どういうふうに体系学的に学べばいいのかとか、演技っていうのはどんなものかっていうことをね。でも、どのあたりからプロの女優としての自信を持てるようになったんですか?」

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三田:「初めの頃、私自身、女優という職業に就いて私は大丈夫なのかな? って思っていたんです。でも、周囲はすごく賛成していたんですよ。『あんたに向いているからやりなさい』って。まあ、みんなにかわいがってもらったということね。それと、すごい性格が素直だったんです。だから、なんでも『はい、じゃあ、私やります』って抵抗しない。何もわからないけど、吸い取り紙みたいに吸収して覚えていく。
それでもね、当時、自分で『俳優っていうのはどういうことするんだろう?』 と思って、本屋さん行ったんです、まだ学生だったから。で、本屋の棚を見て、『演劇とか俳優っていうのはIFなんだ』と。『もしも自分が』っていう、それはわかりやすかったのよ。『もしも自分が一〇〇〇年前に生きた人をやるならば』とか、『実在の人物をやるならば』って、『もしも』と思えば、自分はそこへ近づいていくっていう。そういう形で演ずるっていうことを自分で捉えたんです。
 そうしたら、まあ、当時のヌーベルバーグのような時代もあったから、私が育ったのは東映には、家城巳代治さん、今井正さん、田坂具隆さん、伊藤大輔さんとか、まあ、そういった錚々たる名匠、巨匠がいらっしゃったんですけど、そういう方たちの教え方も、その『IF』、『もしも』に近かったんですよ。『この少女はいったいどうやって生きてきたと思う?考えてごらん』なんて言われて。『そうか、ラーメン屋の少女なんだ。もしも私がラーメン屋の少女になったら』って考えてね。それで、『親はこういう職業をしていて、どうなんだろうな?』。そんなふうに考えて近づいていくっていう捉え方でしたよ。
 それでやっていたので、今回も『毒マグロ貴婦人はどうなんだ?』とかね(笑)、やったことがなくても、この人は、一体、どういう発想でこういうことを、って考える。そういった自分がやったことのないことでも、そういうものに近づいていく過程において、いつも「もしも」と考えれば、どこまででも入っていけるんですよね」

横内:「確かにそうですね」

三田:「だから、怖がりもせずどんどん入っていっちゃって、『印獣』の女剣劇よ(笑)。『そういえば、前に観たな?」とか思ってやってしまうんです」

横内:「いつも『もしも』の発想なんですね?」

三田:「そう。家庭の主婦、弁護士、教師や医者、あらゆるものをやるのもその発想から始まる」

 

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2010年3月17日 (水)

今回の対談のゲストは、話題の映画『人間失格』に出演する三田佳子さん(68)。
ヨコ様とは、'07年、舞台『忠臣蔵‐いのち燃ゆるとき‐』で共演して以来の再会ですが、気心の知れた俳優同士。まずは、昨年10月、三田がゲスト出演した宮藤官九郎脚本の舞台『印獣』の話で盛り上がりました!!

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横内:「舞台『印獣』、これがもう、とにかく強烈! マグロの〝かぶりもの〝もありましたね(笑)」

三田:「"毒マグロ貴婦人"、私があんな格好で客席から飛び出してくるとは誰も思いませんからね、みなさん声を出して驚いて(笑)」

横内:「あのリズムで芝居をするなんて考えられないよね?」

三田:「生まれて初めてですよ、台詞のリズムがラップ調なんて(笑)。なのに、演出の河原雅彦さんからは『三田さんのは、スローなブルースですね』なんて言われてしまうし、ついていけなくて何度も泣いたのよ。動きながら、しゃべりながら、歌い踊り。剣を持つわ、階段を駆け上るわ、大変!」

横内:「ランドセルを背負って小学生にもなっちゃう(笑)」

三田:「驚きますよね? でも、一度引き受けた仕事はイヤって言えないでしょう」

横内:「そもそも『印獣』は、生瀬勝久さん、古田新太さん、池田成志さんの演劇ユニット『ねずみの三銃士』の企画公演ですよね。前作は確か5年前の『鈍獣』」

三田:「今回は最初から『大女優』をテーマにしようということで、三銃士と宮藤さんが盛り上がり、『それならゲスト主役は三田佳子さん! まあ、断られるか』と、ダメモトで声をかけてくださった」

横内:「宮藤さんは、三田さんが引き受けてから脚本を書かれたんですか?」

三田:「そうなんです。そして制作発表直前に出来上がったら、これが破天荒な内容で......でも、とっても面白いのよね(笑)」

横内:「三田さんらしい(笑)」

三田:「よくぞここまで書いてくれましたってね。う~ん。脚が震えるほど恐ろしかったけど、『やるか~っ!』って」

横内:「僕は『世の中には男性と女性、そして女優がいる』ってよく言うんです。女優は一般の〝女性〟という概念では計りきれない独特の生き物だと思うから(笑)」

三田:「そうよぉ(笑)。この作品でも、散々、自分の口から『女優はもはや人間じゃない。私は化け物よ!』って言わされたんだから。でも毎回言っていると、なんか納得してくるのね、自分もそうだな、化け物だなって(笑)」

横内:「宮藤さんも、あえてその台詞を三田さんに言わせるんだから凄い作家。そしてあなたも、その言葉の中にいろんな葛藤があるのにもかかわらず、台詞として発するんだから、感心するよ」

三田:「それでまた、お客様がドキッとしながら聞くわけよね。『三田佳子が自分を化け物って言っている』と。それも作家の狙いですから、そこから逃げたら、お話にならない。受けて立つ! そんな心境ね」

横内:「やっぱり三田さんは女優なのよ」

三田:「人間じゃない(笑)。『♪サル目ヒト科女優族♪』って、毎回歌うたびに噛んじゃうのよ。でも、面白い歌詞だわ(笑)」

横内:「彼は一種の天才かもしれないですね。どんなに人生経験があってしても、あれだけの言葉を作り上げていくんだから、すごいですよ。女優の三田さんを美化して、いいところだけをチョイスしないところが良い」

三田:「彼は『もっともっと内臓も全部抉り出して、三田さんのすべてを僕は書くよ』って言っていましたね。それで私、公演が終わってから聞いたんです。『ねぇ、官九郎さん、私にあの本を書いて、失敗するとは考えなかった?』って。そうしたら、『三田さんは、僕の本を超えました』って言ってくださった。ああ、作家がそこまで、あの残酷とも言える本を私に投げかけ、結果、そういう言葉で労ってくれた。これは何よりのご褒美だなと思いました」

 

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東京公演は3月12日(金)~3月28日(日)まで、青山劇場にて、
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2010年3月17日 (水)

横内:「三田さんと僕が、最初にご一緒したのは、僕がまだ本当に若い頃、俳優座にいた時代でした。テレビもモノクロ、松本清張の『逃亡』というドラマで、三田さんと加藤剛さんが恋人同士という設定だったんですよ。僕は三田さんのお兄ちゃんをやったんだった」

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三田:「そうね、四十年くらい前、お互い可愛かった(笑)。私は二役だったんじゃないかしら?」

横内:「そうです」

三田:「その後、『マラッカの海』でしたよね?」※『マラッカの海に消えた 謎の蛇寺と海底黄金』

横内:「山村美紗さんの作品だった」

三田:「海外ロケでね、恋人同士」

横内:「あれは、まさか三田さんと恋人同士をやるとは思わなかったんだ(笑)。それから、舞台とかで何度かご一緒してね......。それにしても、三田さんはお若い! あり得ない若さだよ」

三田:「気持ちが若いのよ。でも、頑張ってないの、自然なんです」

横内:「それをいつもおっしゃるよね」

三田:「それと、私自身、ブレない」

横内:「そう、それがいちばん強いのかもしれない」

三田:「いま、こうして生きていることも『生きてる!』くらいの受け止め方だから、病気にしてもそう、自分自身、あまりそのことに囚われないんですよ」

横内:「そんな三田さんを支えているものって何なのだろう?」


三田:「やはりそれは、周囲の人であり、三田佳子を支えてくれる一般のファンの人ですよね。私たちの仕事って、お客様が観に来てくださり、納得してくださらなかったら、ただのアマチュア、好きでやっているだけの人ですよね。だけど、プロは、お客様がお金を払って観に来てくださった上に、その方たちに感動や生きる力というものを、何か与える力もないといけない。だけどそれは、逆に、そういうお客様がずっと私を見続けてくださり、そして、私が苦しいときには、『私たちは、病気でも子育てでも、

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もっと大変な経験をしている』、『傷つき疲れ果て、それでも乗り越えて、生きている』と教えてくださったんですよね。で、そういうふうな励ましをいただくこと、『ああ、こんなに皆さん、生活をしながら、大変なことを乗り越えて生活されているんだな』というのを気づかせてもらえた。『三田さん、頑張れ』と言葉を贈られて、またその人たちは、私が何か仕事すれば、応援に来て支えてくれる。そういう循環がね、あるからやっていられるんですよ。どんなに自分が結構丈夫だとかね、演劇が好きだとか、演ずることが命とかっていっても、受け入れる人がいてくださり、何か共に生きることの喜びとか、いろんなものを感じてくださらないと成り立たないんです。それが、紆余曲折を経てつくづくよくわかる。そして、だからこそ、『私は頑張る!』、『やっていかなくちゃいけないんだ!』と思えるんです。自分の弱い気持ちとか、自分本意の気持ちで「もう疲れたからやめちゃおう」とか、そういうことがもう許されないところに自分はいるんだなっていう実感が、年を経るごとに増えてきました。

 例えば、森光子さん、もう九十歳近くになられましたよね。この間も森さんの舞台を観にいったんですけど、あの年齢であそこまで頑張っているのは、やっぱり抱きしめたくなっちゃうよね。思わず、『すごい』って涙しちゃったわよ。『森さん! 握手しよう』って。そうしたら、森さんが私に『あなた、続けてね』っておっしゃった。私も初演のころからずっと観てきましたけど、ここまでやってきて、最後まで続けるっていうこと、支えがそこにあるんでしょうね」

横内:「森光子さんの後は、たぶん三田さんが継承していくんでしょう。先日も、森さんが明治座でおやりになった舞台あったでしょう」

三田:「観ました」

横内:「カーテンコールのときの森さんの言葉の中には、やっぱり女優の輝きというか、『皆さんにこうやって観ていただくときが、一番私は幸せだ』というような女優ならではのコメントがありましたよね。よくわかりますよ」

三田:「本当にね」

 

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 『ディートリッヒ~生きた 愛した 永遠に
東京公演は3月12日(金)~3月28日(日)まで、青山劇場にて、
大阪公演は4月3日(土)と4日(日)、梅田芸術劇場メインホールにての上演されます。

詳しくは公式HP:http://www.dietrich.jp/

2010年3月 9日 (火)

二月初期にはじまった稽古も、いよいよ三月に突入。

今日からオーケストラと歌を合わせながら、本番の公演どおりの稽古がはじまるわけです。

デイートリッヒ表.jpgあっという間の一ヶ月、丸ごと休みなく稽古をしてたわけではないけど、他の仕事してても、どこか常にメロディーが、歌詞が、台詞が、語り手としての解説文が、頭の中を洪水状態にしてしまいます。

すらすらしゃべっているのに突然、アレ?次なんだっけ?
と一瞬のうちに空白状態。

 

そんな時、いつも救いを求めるのが、これ又、宝塚スターだった「風花舞」さん。

彼女は今や演出助手として大活躍。

和央ようかさん演じる主人公「マレーネ・デイートリッヒ」が、落込んでるところをはげますバラードを、私と和央さん二人でデュエットするんだけど、年代的には自分の娘といってもおかしくはない「タカ」ちゃんと見つめ合いながら唄うのは正直照れ臭い限り。

遇々、この和央さんと、私の所属するTYプロモーションの代表の詩笛たつきは、宝塚時代の同期。
この偶然のかかわりの仲で、芸能界って面白いところだナと感じています。

 

間もなく初日、はたしてどう稽古の成果を示せるか、未だ未だOKが出せません。

まぁ。自分のキャリアを信じて、ミュージカルチームのメンバーとして存在出来る様頑張りまーす。

 

東京近郊の人、又関西公演の大阪近郊の人、「タカ」ちゃんの大ファン群、花總まりさんのファン、鈴木綜馬さんのファン、宮川浩さんのファン、ピンキーこと今陽子さんのファン、そして、私の慎ましいファン、観に来て下さいネ。

劇場でお待ちしています。

ちなみに公演は3月12日初日で青山学院大の前の青山劇場からスタートです。

2010年1月 6日 (水)

去年の年の瀬は忘年会ラッシュ。
我がTYプロモーションが、年間を通して催すセレモニーに、私の誕生会、クリスマス会、忘年会、等ありますが、必ず催すのが忘年会です。

アットホームな温かい雰囲気のお店を貸し切って行うのですが、いつも皆さん喜んでくださいますね。

そして実に皆さんよく食し、よく飲みます。
それも、若者だけでなく、中高年の皆さんもよくめしあがりますよ。

あっという間に時間オーバーで、その後二次会に繰り出すんですが、こちらも参加者が多く、毎回30~40名の集団移動。
そして3次会4次会と気が付いたら朝です。これからは、少し身体を大切にせねばと思うんですがね。

昨年は色々と賑やかな年の瀬でしたが、私的には、NHK大河から、ミュージカル、コメデイと、色々楽しめました。

それに、TYプライムカンパニーの「立ち上げ」スタート!
中々個性的な中高年の皆さん。
それぞれバックに思い入れ深い人生を背負っていられ頑固な人ばかりでは、と内心案じておりましたが、意外に素敵な人が多く、うれしい誤算でした。

逆にコーチする我々の方が、つい熱が入ってかなり専門的な要求をするので、学芸会以来初めて人前で演ずる方々、かなり戸惑っている様子です。

でもせっかくの出会いです。手抜きせず、厳しくレッスンしていきたいと思っています。頑張ってください!

 

そして年が明けて、今年は正月早々から、名古屋中日劇場での初春公演!
二日初日で、歌手「水森かおり」さんの初座長公演のお手伝い!

すごく素直で明るく温かい天然の人の良さがにじみ出て、楽しい舞台を務めています!

一月はご当地ソングの女王「水森かおり」公演。三月は、ミュージカル「マレーネ・デートリッヒ」公演。
その間TYプロレッスンは変わらず継続と、結構ハードな日々が、待ち受けていそうです。

又近々、名古屋の様子等、お届けしようと思ってます。

今年もどうぞよろしくお願いします!

2009年9月18日 (金)

横内:いや~でも、今回藤吉ちゃんのあれだけよく泣くことに関しては驚くね。感心を通り超えて呆然。

三波:でも、横内さんはキラ星のごとくいろんな女優さんと共演されているからそういうところはよくご存知じゃなないですか?

横内:キラ星のごとく!って(笑)。

三波:もう松井須磨子さんから何から......(笑)。

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横内:オイ! そんな俺はオジサンじゃないよ。まあでも、ホント確かにたくさんいろいろな女優さんと共演してきたけど、藤吉さんは今回、初めてだったんですよ。

藤吉:主人はとてもお世話になっていたんですけどね。

横内:そう、旦那様のね、太川陽介ちゃんは陽介ちゃんと呼びたいほど可愛い。その人がもうパパだもんね。でも、どうだった? 今回は家に帰ってもヨウスケさんがいるでしょう。

藤吉:「ヨウスケ」という言葉自体は、私とって一生呼びつけにできない名前だったんですよ。

横内:ほう?

藤吉:というのは、彼と会った段階で、「キミは僕より年下なんだから、〝さん〟付けで呼べ」と。

横内:カッコいい~!

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藤吉:「ちゃん」もダメなんです。目上の人に対して、ちゃん、なんてあり得ないだろう、と。

横内:ヨウスケさまとか?

藤吉:さまとか(笑)。本名がイクオというので「イクオさん」とか。一生、呼び捨てできない名前だと思っていたのに、今回、ホント偶然。彼が台本の読み合わせをしてくれるときとか、「ヨウスケ!」って呼び捨てにしてしまって(笑)。

三波:藤吉さんて、「ヨウちゃ~ん!」とか「イクちゃ~ん」とか言うタイプなのかなと思っていたらけっこう古風なんですよ。九州女だし、旦那様は京男なんでね。

藤吉:もう、三つ指をついて「お帰りなさい」とか、三歩下がって歩くとかね。

三波:そうそう、それを自然にやってらっしゃるっていうのはね、素敵よ。

藤吉:ありがとうございます。

横内:京男と九州女っていうのはめずらしい取り合わせだね。

藤吉:すごくご苦労なさっているみたいで、あちらが。

横内:そうなの?

藤吉:奥さんが女優って大変だと思いますよ(笑)。

本誌:自宅で三つ指をついてらっしゃるんですか?

藤吉:三つ指まではついてないですけどね~ 三歩も下がってないですけどね~(笑)アレッ!?

IS0N0015.jpg

三波:醤油は薄いとか甘いとかあるわけ?

藤吉:味ですか? 味は京風ですね。

横内:九州の醤油は甘いもんなぁ。

本誌:今回は男性役じゃないですか、ご苦労されることはありますか?

藤吉:そう、初めてなんですよ。以前、五木ひろしさんの舞台で、森の石松の役をやらせていただいたことはありましたけど。

本誌:現代劇としては初めてなんですよね。

横内:楽しそうにやっているね。何か研究はしていたの?

藤吉:台本をいただいた段階からオジサンをガン見してしまったり、っていうのはありますよ。

三波:じゃあ俺、もっとオジサンにやらなきゃいけないんだ。ゴメン!ちょっと若々しくて。

横内:三波さんのお父さんの感じとか?

三波:アハハ、こう手を広げてね(笑)。

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藤吉:でもやり出したら、フッと気づいたら椅子とかにでも足を広げて座っているし、稽古場なのに、演技のないところで自然にこう

横内:とても自然だったよ(笑)

藤吉:ダメですよね。

横内:でもこれで芝居が終わっちゃってもその癖が抜けないと、太川陽介さんとしては困るだろうね。

藤吉:そうだと思います。どうしましょう、リハビリして女に戻していかないと。

本誌:また今回、この三越劇場でやられるということについてはどんなお気持ちですか?

藤吉:さっき、入口のロビーで「20数年前に(三越劇場に)お出になりましたね」って言って下さった方がいらっしゃいましたけど、昔、一度だけ出させていただいたことがあるんです。でもそのときは、こんなすばらしい装飾をぜんぜん覚えていないんですよ。改めて大人になってきて、素敵な劇場なんだ~!とビックリしました。

三波:これは価値がありますよ。

藤吉:今回15年ぶりに舞台に出るということで、ご案内差し上げて来てくださったお客様には、「お芝居だけじゃなくて劇場の雰囲気も楽しんでください」とお話しているんです。ないですよね、ここまでの劇場は。

横内:すごく歴史のある劇場でね。新劇から歌舞伎からいろんなお芝居をここでやってきているからね。僕の生まれる前からですから。

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三波:そこでお芝居がやれるっていうのは光栄なことですよ。

横内:ステージから客席を見ていると小ぶりな感じもするんだけど、こうして客席に座ってみるとけっこう広いのね。

三波:そうなんですよ、けっこう広いですよ。ゆったりとしていて。

藤吉:見やすいですよ。

 

noteチケットプレゼントの募集について

日時:9月21日(祝)、22日(祝)/11時30分~

枚数:5枚shine

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TYプロモーション:http://www.ty-pro.com/FormMail/event/

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プロフィール

横内正

■横内 正(よこうちただし)
■1941年7月1日生まれ、福岡県出身。俳優座養成所・第13期生。人気時代劇『水戸黄門』(TBS)の格さん役、『暴れん坊将軍』(テレビ朝日)の大岡忠相役ではお馴染み。近年は、NHKの大河ドラマ『風林火山』をはじめ、舞台、ラジオ、バラエティー、旅番組などに精力的に出演。また、その渋く低音の魅力で声優業や多くのナレーションも手がけている。趣味は500玉貯金、特技は餃子を速く作ること。

■TYプロモーションホームページ http://www.ty-pro.com/

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